まさにセレブの一言。この手を決めれば一撃トップ目だけに、藤崎の動向が気になる。
すぐに聴牌した黒沢。一を切って、出アガリ7700の聴牌。当然とるかと思いきや……
なんと打!!出アガリ7700、ツモって4000オールの聴牌を外した!!
藤崎の手がソウズのホンイツ、そしてそこに対して明らかに対応した第一打ドラをしてきた沢崎、どちらからもこぼれる牌ではないと考えて、さらなる高みのタンピンや一気通貫を見たのであろう。我々一般庶民には考えつかない一打だ。
そしてこれがセレブの引き。
、とまではいかなかったが一気通貫確定のを引き寄せる引力。勢いそのままにリーチかと思ったが、ここは冷静にダマ。直前藤崎がを手出ししたのが気になるところだが……
藤崎がつかんだ!!
が……
なんとカンターツが!!
を切った段階で藤崎はソウズのホンイツに固執せず、このカンターツを残していたのだ!
少しでもホンイツに色気を出せば、放銃していたのは藤崎のほうだったのは間違いない。
そしてこの藤崎の幻想のホンイツ、忍者の幻術が……
黒沢のツモアガリをも潰した!
ここでの黒沢のチャンス手躱しが決定的となったか。
南場、跳満ツモで追いすがった黒沢を躱し切って藤崎が自身2勝目となるトップを獲得した。これで藤崎、チーム共にプラス圏へと浮上。
なんとこの半荘、藤崎のアガリは2900と1300のみ。しかしそのどちらも供託回収、超大物手潰しと大きな意味を持つ上がりであった。
「格闘倶楽部らしくない」とは藤崎自身もよく言うセリフだが、一方でこれほど格闘倶楽部の4人目、最後の1ピースとして適任な選手がいないのも、2019シーズンをご覧いただいた方々ならわかっていただけるだろう。
Mリーグも90試合のうちの30試合、序盤を終えた。いよいよ奸計、策略の相乱れる中盤戦に突入している。
忍者の活躍はこれからが本領発揮というところだ。