スポットライトを浴びたのは滝沢。現状は対子が多いくらいの手だが、ここから徐々に伸びていく。
縦に。自風の
が暗刻になっただけではない。四暗刻のイーシャンテンなのだ。
日吉プロの「お知らせ」によると山に
が2枚、
が2枚、
が2枚。つまり全部生きている最高のイーシャンテンである。
しかしそれを脅かしにいったのが堀だった。カン
待ちでためらいなくリーチ(打
)。ほどよく序盤に
と
が他家に切られていて、なかなかよさそう。山には3枚あった。ただっ、堀さんいまはやめてーという心境になるのが人情。滝沢の浮いているドラの
が切りにくくなり、役満が陰りを見せる。
なんと
を重ねた。これでドラを打たずとも前進できる。問題はどの対子を払うか。あるいは
、
を切ってのチートイツもある。しかし
が通っていない。悩ましい。
滝沢は
を切った。
の筋で当たりにくく、場合によっては![]()
引きやポンをしてのトイトイでテンパイができる。ドラ2になったので打点も十分だ。ポンでドラを手放す心配はない。
そして。
「でやあああきたーきたーきたーきたーきたー!」(日吉プロ)
ついに四暗刻テンパイ。
は山に1枚、
は依然として2枚あり山に3枚残っていた。堀の
も山に3枚。この枚数が残っていれば決着がつくだろう。ボルテージが一気に高まる。
が1枚減って枚数差は滝沢有利。
「どっちだ!どっちだ!」(日吉プロ)
「
が先っ!
が先っ!でもこれ四暗刻逃してない!」(日吉プロ)
「ツモってた!涙で前が見えない!」(日吉プロ)
「さすがに見逃しはしないでしょう(笑)」(近藤プロ)
「あっそうか
は先にアガってる!
は先にアガってるから大丈夫!跳満を逃しただけ!跳満を逃しただけ!」(日吉プロ)
「逆に四暗刻アガれるかもしれないですよ!」(魚谷プロ)
「3やまーっ!」(日吉プロ)
「いくしかないだろ!リーチか!リーチを考えているのか!」(日吉プロ)
「リーチだ!リーチが飛んできた!」(日吉プロ)
当たり牌の隣である
をツモ切りリーチ。どうせ危険牌を切って自分もテンパイだと悟られてしまうなら、いっそのことリーチをかけて振り切ってしまったほうがいいという判断だ。
滝沢のアガり牌は3枚残ったまま。「滝沢、俺の喉はくれてやる!お前やってみろ!」と日吉プロが離脱宣言?をしてまで盛り上がったのだが
信じられないことに王牌にそのまま3枚残っての流局となった。堀の
も1枚残っており、合計4枚も姿を現さなかったのである。これはモヤモヤが残る結果になってしまった。王牌強し。
風林火山にとっては痛かった。ここで決めていればこの日は最高の1日だったに違いない。
東3局2本場。
供託に3200点もあり、アガりの価値が高くなっている局面。まずは白鳥が宝に駆け寄った。
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から
をカンチャンでチー。打
でイーシャンテンに構える。2000点の手でも供託と合わせれば十分だ。
テンパイ一直線かと思いきや繊細に打ち回すのが白鳥の持ち味。すでに
とほぼ安全牌(場には見えていない)
を入れ替えてドラの
を引いた。
ここは危険そうな
を先切りせず、
を先に打った。なるほどの一着で、
をポンされて
で「ロン」と言われるのを嫌ったようだ。こういう細かい手順前後で形勢を損ねてしまうのは将棋でもよくあること。見習いたい。
を暗刻にして
と
のシャンポン待ちに。ここでようやくドラをリリース。
同巡に藤崎が追いついた。
か
を切れば![]()
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の三面張リーチをかけられる。問題はどちらを切るか。
は白鳥の現物だがピンフがつかない。
藤崎の判断は
切り。ピンフを捨ててでも安全なほうを切った。手の内から
が出てきたのでテンパイでもおかしくない状況だったとはいえ、堅し。
結果は
を一発ツモ。裏も1枚つけて2000―4000の加点となった。
チーム状況を考えるに積極的な打牌になるかと戦前は予想していたが、ここまで藤崎のスタイルはいつもとそれほど変わっていないように見えた。なかなかできないように思えるが、そこは百戦錬磨の経験によるものか。チームを任されたのもうなずける安定感だ。この荒波の中でトップ目に立ったのは見事だった。
東4局。
この局は堀の手順が光った。まず初手だが、見るからにアガれない手である。普通に組み立てるのでは厳しいと見てか、いきなり
を切った。














