優勝までは相当厳しい状況に追い込まれていた。
(回想シーン終わり)
一度は死んだ身。
この場で優勝争いできている事自体が僥倖。
もう我々にはこれ以上失うものはない。
全力でぶつかるのみ!
「カン」
突如の発声に、場が凍りついた。
発声の主は親の村上。そして倒された4枚のはドラである。
村上はテンパイかわらかないが、この手に飛び込んだものが最初の脱落者となってしまう。
さらに仕掛けた内川も勝又のリーチに押し返していく。
今突きつけられている条件は、サクラナイツの4人で掴んだ条件。
条件は簡単ではないが、ファイナルの末席に座っているだけだった昨シーズンを考えると今はなんて幸せなんだろう。
天と地ほどの差だ。
村上にあの手をアガられるとトップが厳しくなり、条件が厳しくなる。
勝又に先制されるのも同様に条件は厳しくなる。
つまり、リスクを追うなら今だ。
内川のツモる手に闘志が漲る。
その手が持ってきたのは…
だ。
勝又のリーチは、
→字牌→となっており、
通常のメンツ手ならは本線になる。
ここで内川は
メンツを中抜きしてオリた。
さすがに闘志だけでは押しきれない牌はある。
こうして最終盤、死の宣告が下された。
「リッチ!」
ようやくテンパイした村上がリーチを打ったのだ。
親のドラ暗槓付きのリーチ。
この時、勝又の待ちであるも、
村上の待ちであるも山にいた。
勝又は痛恨の放銃に沈むのか、それとも凌ぎ切ることができるのか。
2人の間で、優勝シャーレが意味ありげに輝いている。
シャーレは風林火山のもとに揺らぐのか、はたまた遠のいてしまうのか。
かか。
勝又のツモ番ーー
マンズだ!
違う!だ!
続いて村上がツモ山に手をのばす。
村上の手からそっとが解き放たれた。
風林火山の渇望していた牌が山の奥底に眠っていたのだ!