麻雀の捨て牌には、雰囲気というものが存在します。ここあぶなそうだなー、ここ通りそうだなー、のような直感的なものです。しかし、その雰囲気に呑まれてはいけません!
きちんと、論理的に考える必要があるのです。
問題
それでは、今回は最強戦の一コマから。
1半荘勝負で、2位まで通過のシステムとなっています。
醍醐大プロは形式テンパイを入れたところに、このを持ってきました。
さて? どうしますか?
ただし、佐々木寿人プロはのアンカンが入った瞬間にツモ切りリーチした、とします。
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解答
切り
解説
パッとこの全体図を見ると、とにかくマンズが沢山切れています。も通っていますし、雰囲気に呑まれるとこのはツモ切ってしまいそうなところでしょう。
しかも、残り巡目も少ないので尚更です。
しかし醍醐プロは、あっさりとを切りテンパイ崩しとしました。
それでは何故ここでが止まったのか、その理由を考えていきたいと思います。
①ツモ切りリーチということは、それまでヤミテンにしていた。普段ガンガンリーチに来る寿人選手がヤミテンにしてたと考えると、待ちは悪いと推測できる。
②捨て牌をよく数えると、ペンやシャンポンの可能性はまだ消えていないので、当たる可能性は十分ある。
③ソーズの可能性はほぼ全滅していて、マンズも以外は通っている。そしてピンズか字牌待ちなら即リーチの可能性も高いと考えると、の濃度はかなり濃い。
④ここでノーテンと言ってもまだトップ目なので、無理をする必要はない。
⑤で打つとペン濃厚なので、少なくともドラ1はあるので、打点的にも打ちたくはない。
この辺りでしょう。
雰囲気に呑まれることなど一ミリもなく、むしろマンズがかなり切れてるからこそ、その中で通っていないは危ない! と合理的な判断を下したのです。
そしてその時、寿人プロのリーチはどうだったかと言いますと……
なんと、ドラ4のペン待ちでした。
雰囲気に流されていたら致命的なハネマン放銃となるところだったので、見事な回避と言えるでしょう。
このように、つい油断して打ってしまった! と言うことを無くすだけで雀力は大きく上昇しますので、皆さんも意識してみてください。
それでは、また!
渋川通信
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