“圧倒的”を支えた
冷静で堅実な船長小林剛と
2度目のシャーレ
文・後藤哲冶【木曜担当ライター】2024年5月16日
Mリーグファイナルはついに最終週を迎えた。
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今日の第1試合が終わり、ファイナルは残り3試合。
上記画像を見て頂ければわかると思うが、この時点で、優勝争いの大勢はほぼついてしまっていると言っても過言ではなかった。
1位パイレーツと、2位ドリブンズのポイント差は、437pt。
パイレーツが4着で、ドリブンズがトップの時に縮まるポイント差が平均で100pt程度なので、残り3試合でこの差を埋めるというのはおおよそ現実的な数字ではない。
では、もう優勝もほぼ決まったし、試合を見る価値がないのか? と問われたら、それは違うと断言できる。
Mリーグは最終順位によって賞金が違うので、より上位を目指す意味があるし、そして仮にそうでなくとも。
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最後まで最善を尽くし戦う姿を見せてくれる彼らの勇姿は、絶対に見て損するものではないと、言い切れるからだ。
5月16日第2試合
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東家 渋川難波 (KADOKAWAサクラナイツ)
南家 園田賢 (赤坂ドリブンズ)
西家 小林剛 (U-NEXT Pirates)
北家 勝又健志 (EX風林火山)
東1局、優勝がもうすぐそこまで近づいてきている、パイレーツ小林に良い手が入った。
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小林はこの手牌から、を選択。
柔らかくペンの部分を外す手もありそうだが、小林はイーシャンテンに構える。
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次巡持ってきたをツモ切ったことで、小林の狙いが見えてくる。
ピンズが先に埋まった時は、ペンのリーチを打とうとしているのだろう。
と切ってのピンズ切りリーチで、
待ちは盲点になる。
それがなるべくリスクを負わない戦いをすると思われている、パイレーツなら尚更だ。
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しかし小林の思いとは裏腹に、やってきたのは。
これでテンパイ、待ちはカンかカン
にとれるが。
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ここはカンダマを選択。
こうしておけば、と
の6種で変化を見れる。
をポンしての
ノベタンテンパイだって悪くない。
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狙いの1つである、を引き入れてリーチ宣言。
ドラのの方をツモれば満貫だ。
麻雀という競技は、放銃をしなければ勝てる、という競技ではない。
ツモられると失点してしまうからだ。
だからこそこうして、攻めるべき時は攻める必要がある。
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を一発でツモアガリ、2000、4000の大きな加点。
これでまずはリードに成功。
東2局、しかしここで、諦めない男がやってくる。
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親番でドラの発を暗刻にした園田が、ダマに構えて12000を渋川からアガってトップ目に立つと。
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続く1本場、ピンフリーチを一発でツモって2600オールの加点。
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そうして少し大きめのトップ目に立った後の2本場も、園田は手を緩めることはない。
10万点トップの先にある、僅かな可能性の優勝を信じて、リーチに対してテンパイを取りに行く。
無スジを切り飛ばして、親番を繋いだ。
東2局3本場
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園田の親番を黙って見ているわけにはいかないのが、小林だった。
自風のをポンして、前に出る。