ハイテイの悲劇　日向藍子、運命を変えてしまった痛恨の選択【Mリーグ2021観戦記11／23】担当記者：江嵜晋之介

中筋の！
しかし無情にも、これが親の滝沢の当たり牌だった。

リーチ一発ホウテイタンヤオ一盃口の12,000点。
痛恨の放銃となり、日向の表情がこわばる。

麻雀とはなんと恐ろしいゲームだろうか。
最初の手牌だけでいえば、日向も十分に戦える材料は揃っていた。
もし打のところで打としていれば、丸山・滝沢が後に切り出すを捕らえることができていたかもしれない。

切らないにしても、滝沢を迂回させ親番をノーテンで流局させることができていたかもしれない。

1つ、本当にたった1つの選択でここまで大きく結果が変わってしまうのか。

滝沢はその後、２本場・３本場と続けて2,000オールを連発。

東１局で稼いだ素点をほとんど減らさず、道中１回も捲られることなくトップを獲得した。

日向は東２局で滝沢から会心の満貫直撃を成功させ、終盤までは2着を維持していたが、南３局、競っていた亜樹に4,000オールをツモられ逆転を許す。

トップ滝沢、2着亜樹、3着日向、4着丸山で終局となった。

今シーズン不調が続く日向だが、またしても苦しい結果となった。

ファイナル常連のアベマズは4位ながらマイナスポイント。
3分の1が終了したレギュラーシーズンだが、このまま上位チームの加点が続くと、半分になるとはいえセミファイナルに進んだ時点で大きな差が開いてしまう。

早くプラス域に浮上したいアベマズ。安定感のあるポイントゲッター・日向の復活に期待が高まっている。