苦しいチーム状況の中持ち帰った値千金のトップ! 鈴木たろうの全てを飲み込む貪欲な打法! 【Mリーグ2021観戦記 11/29】担当記者:危険な鬼太郎

苦しいチーム状況の中

持ち帰った値千金のトップ!

鈴木たろうの全てを

飲み込む貪欲な打法!

文・危険な鬼太郎【月曜担当ライター】2021年11月29日

選手入場シーンは選手の個性みたいな物がよく出ているなと思う。

例えば渋谷ABEMAS多井隆晴 はもう入場する時かなりゆったりと入場する。そしてカメラに深く礼をして我々に笑顔を見せてくれる。

対して風林火山の勝又健志の入場は多井とは逆に速すぎる。軽く礼をして卓に早歩きで向かう。まさに疾きこと風の如しという言葉を身をもって体現している。

【2回戦】

東2局 親・多井 ドラ【9マン】

小番のたろうが【4ソウ】を引いてイーシャンテンになり高速で【3ピン】を手の打ちから切る。

234の三色を夢見て若干狭く打つ選択をした。【6ピン】から先に打たないのが実に打点派のたろうらしい手筋。少しでも【2ピン】が他家から出やすいように仕向ける。

ここで親番の多井から先制リーチがかかる!

リーチドラ1の【北】【7ソウ】をシャンポン待ちと見た目結構強そうな待ち。

当然親のリーチ程度では怯まないたろう。

【8ピン】を引いて聴牌逃し…。しかしここで無筋の【9ソウ】をプッシュ。

ここで牌を抜いても親リーチの安全牌が手の内に足りてない。自分の手もそこそこの打点が見えるのでたろうにとっては当然の押し。

そしてたろうは場に4枚目の【5ソウ】【8ソウ】をチーせず! さらにドラの【9マン】をツモり、

親リーチには通っていない筋が多くあって巡目も中盤な事もありドラも押し通す。

そしてたろうはド安目の【5ピン】を引いて、

ここはリーチの声をグッと抑えて、多井の河の序盤に【7ピン】が切られている事もあり【8ピン】を切って大人のタンヤオピンフ【5ソウ】【8ソウ】現物ヤミテンを選択。

流石に場に4枚切れの待ちでは、親リーチとは真正面から勝負できないとみたか。なまじ【8ピン】を切ったおかげでもう親リーチの安全牌に困る事もなさそうなのも大きそうだ。

自分の目からドラが【9マン】1枚しか見えていないので多井のリーチは怖すぎる。

そしてたろうは無筋の【7マン】を引いて

自分で開拓した安全牌の【8ピン】を切って回った。【7マン】は多井の河に比較的【6マン】が早く切られているので、若干ではあるが無筋の中でも通りやすそうな牌ではあるものの、ドラが場にも手牌にも見えてないのでここは無理をしない。

しかしたろうはすぐに【7マン】を重ねて再度聴牌をして、

【赤5ソウ】をツモって、タンヤオツモピンフ赤の1300-2600のツモアガり。クルクルと回ったたろうが華麗にアガリを決めた。

東3局 親・たろう ドラ【5ソウ】

たろうが化け物手を聴牌してのリーチ宣言!

リーチピンフ一盃口ドラ赤赤の確定跳満のリーチ。ヤミテンでもマンガンでツモっても跳満なのでヤミテンを選択する人も多そうだがたろうは迷わずにリーチを宣言した。

この巡目で出アガリたった12000点では余りにも安すぎる。トップに少しでも近づくために、最低打点を跳満に定める。

たろうは山に6枚もいたこの【4マン】【7マン】

いともたやすくツモってなんと裏ドラ表示牌が【南】

リーチツモピンフ一盃口赤赤ドラ、そしてウラウラの9役で8000オールのツモアガリ。たろう麻雀の真骨頂を見せてくれる。

南3局 親・たろう ドラ【8ピン】

大トップ目のたろうが親番で2枚切れのカン【3ピン】でリーチ宣言!

ドラ1とは言えかなり悪い待ち。普通はヤミテンに構えたい所だが、他家は点棒の問題であまりたろうのリーチに押したくはない状況にある。

勝又、多井は放銃すれば3着はおろかよもやの4着まで見えるかもしれないし、現状4着目の本田にしたって勝又や多井が親に放銃して、着落ちして欲しいと考え余り勝負に行きにくい。この状況もたろうの倍満ツモが作り出した賜物。

しかしここで多井はしっかりと回りながらもきちんと手を作って、

流局間際にツモ番無しのリーチ宣言! 【1ソウ】【4ソウ】のリーチ赤の【1ソウ】だと三色が付く勝負手。

ここでたろうは安目ながら、

【4ソウ】を掴んで多、井にリーチ一発赤の5200の放銃。

たろうはこの攻めの姿勢を壊さずにオーラスも勝又の親リーチに対して無筋の【5マン】を叩き切って、

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