日向がドラ表示牌のをチー。
続けてもチー。タンヤオ三色ドラ1のテンパイを入れる。
かたや、
タンヤオ赤、高目のなら5800のテンパイで応戦していた親番の魚谷。を持ってくる。
ひと呼吸おいて魚谷は、
を切ってまわった!
立体図で見ると、
下家の日向は678をマンズとソウズで2つさらしていて、のリャンメン待ちも否定されている。はあまりにも危険だ。対面の堀にも通っていない。
も当たり得るここは、ドラ受けとはいえマンズのリャンメンを払って迂回していった。
この局はを引き入れて魚谷は見事テンパイ復活を果たし、親番をつないだ。
続く南3局1本場では、日向がリーチチートイツを魚谷からアガり、日向が2着目に浮上。
南4局、
魚谷はここから打とする。ドラがということは、ドラ表示牌は。さらに場に1枚切れているが、チートイツにした際にはネックとなってしまう。
を切って縦の方向性を残す手もあるが、失われる受けはの8枚。また、タンヤオでアガる際に良形の待ち候補がドラマタギのだけになってしまうのは、いかにも厳しい。
魚谷はこの局で倍満をツモっても堀を逆転することが出来ない。ここは魚谷、2着を目指してアガリ最速の手順を踏んだ。
これをしっかりとまとめ上げて、タンヤオ赤ドラ1300-2600。魚谷のツモアガリでこの半荘の幕は閉じた。
東場でリードを築いた後もアガリを目指して局に参加するとともに、止めるべき牌はしっかり止める、そんな素晴らしい押し引きを見せた堀がこの試合トップとなった。
鋭い読みを披露しつつ、南場できっちりと押し上げた魚谷が2着。アガリへの意欲を見せていたが、最後惜しくも魚谷に競り負けてしまった日向が3着。南場では押して挽回を図ったものの、東場の放銃が響いた高宮が4着となった。
久しぶりの勝利に笑みがこぼれる堀。頼れる選手の復活にサクラナイツファンの方はきっと「嬉しいです」と思っていることだろう。そしてインタビューがとんでもなく面白かったと感じたのは私だけではあるまい。
82.2。このボーダーをめぐる争いがますます激しくなることが予想される。
桜のつぼみがほころぶ頃に、セミファイナル進出を決めるのはいったいどのチームだろうか。
京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite