Mリーグ2021-22 シーズン終了後囲み取材【TEAM RAIDEN / 雷電】

(写真左から)高柳寛哉監督、萩原聖人黒沢咲本田朋広 ※瀬戸熊直樹は欠席

萩原 (今期のことは)忘れました。忘れるのが一番だと思っています。幸い来年も今期と同じ体制で行けるということで、嫌な思い出はすっかり忘れて、ただ全部を忘れる訳にはいかないので、悔しい気持ちだけは残したまま、来期を戦えればと思っています。

僕自身は諦めてはいなかったですけど、中盤以降は麻雀だけじゃなくいろいろなことがチームの中でかみ合わなくなっていました。雷電というチームは基本的にすごく仲が良くて明るいという印象を持ってくださっている方が多いと思いますし、実際にそうなんですけど、チームがあそこまでかみ合わなくなって、悪循環みたいな状況が生まれたのも事実ですし、それに対してそれぞれの選手がうまく対応できていたのか、本当の意味でのチームワークがあったのか、というところが、僕らの来期の課題になっていくのかなと思います。

黒沢 いくつかチャンスもありましたけど、個人的に一番きつかったのが、連闘を任せてもらった日にひどい2ラスを引いてしまって、その借金を最後まで返せませんでした。チーム全体でもすごく大きなマイナスを早くからしてしまっていたんですけど、どこかで少しずつみんなで踏みとどまっていかなければいけなかったのですが、それが今年は全然できなくて、すごく残念なシーズンになってしまいました。

本田 新加入して、チームメートも含め、チームから心配されるような存在になってしまったのが一番の心残りです。来期はそういうことがないよう、少しでも心配させないように、結果を残したいと思っています。

萩原 こんな状況でも、本田の加入ってめちゃくちゃ緩衝材だったんですよ。

もちろんウチは戦力として獲ったんですけど、今期は振るわなかったのですが、本田が入ってくれたことですごくチームがうまくいったということが実はたくさんありました。来期は緩衝材いらないのでね。

来期も同じメンバーで戦うと発表があったが、今期の振り返りと来期への意気込みを。

高柳 来期も同じメンバーで行こうと思った理由は2つあります。一つは、来期は節目の5年目を迎えますし、ファイナルに行けないと選手の入れ替えも発生する大事な年になります。そのシーズンを、これまで創設以来TEAM雷電というものを一緒に作ってきてもらったこのメンバーで戦いたい思いが強かったです。あとはファンの方々、今期は本当に苦しい状況の中、最後まで支えてくださったファンに対しても、負けっぱなしで終わるのではなく、同じメンバーで勝ってこそ、リベンジしてこそ恩返しができるのではないかと思ったので、同じメンバーでいきたいと思いました。

来期に向けては、このまま漫然としていても勝てると思っていないので、足りていない部分はきちんと検証・研究・努力して臨みたいと思っています。

-4シーズンが終わって、Mリーグの輪、広がりや盛り上がりについて感じることは。

萩原 4年も続けて、麻雀を今までと違うイメージで見られていた方も、ABEMAの放送を見ることによってだいぶ印象が変わっていったと思います。ただ、もともと4年前に藤田晋チェアマンが掲げた構想に「オリンピック」という言葉がありましたが、僕はオリンピックはもちろん、世界に通ずるような知的エンターテインメントゲーム、麻雀はそういうものになり得るのではないかと思っていて、それに関してはまだまだ時間はかかると思います。

麻雀は少しずつ世界に広まっていっていると思いますけど、まずは日本のエンタメでMリーグが「野球・サッカー・何か・Mリーグ」、というふうになっていくように、もっとやれることはあるのではないかと思います。今の時点で何十万人見てくれた、というのはありがたいことなんですけど、僕自身としては全然足らんと。麻雀はもっとすげーぞ、というふうには思っています。自分がこういう仕事をしている中で、まずは5年はやろうと思っていたところがあるので、まだまだ自分がやりきれなかった部分というのは、来期全力で、全部ぶっ放すつもりでやります。

-(欠席している)瀬戸熊選手の代わりにひと言があれば。

黒沢 今年は瀬戸熊さんにとっても本当にキツい1年になって、来期があるかどうかも、ご自身の中で葛藤されていた部分があったと思います。また同じメンバーでもう1年頑張ろうということで、今は本人の中でも「来期こそは」という気持ちが盛り上がっています。今日もリーグ戦ですごく勝っているみたいですし、また力を合わせて、4人で頑張っていきたいと思っていると思います。

萩原 僕ら4人ともそうですけど、来期の契約ができたことを当たり前だとは全く思っていません。今年は歴史的な大敗を喫した以上、残すはその反面を来期に絶対に表現するしかないという強い気持ちと覚悟を持って、またあの卓に向かいたいです。今期はロケットスタートのようになったことで、何か今までと違う、みたいな変な緩みがもしかしたら出たのかもしれません。ただ、これだけ振れるということは逆もあるのが麻雀なので、それが起こるような意識と気持ち、自分たちのポテンシャルを磨いて、来期、4人が4人ともあの卓に座りたいと思います。

(文中敬称略)

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※写真は新型コロナウィルスの影響を考慮し、出演者とスタッフの安全に配慮した形で撮影しております。

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