15巡目には、この手牌に。
そして多井から出たをチー。
を押して一気通貫のテンパイ。
そしてなんとこれを松本から捉えた。
1500ではあるが、親番を繋ぐ最高のアガリ。
たろう以外の誰がこの1500を捉えられるのか。
そして次局、またしてもたろうが魅せる。
対面の歌衣がソーズのホンイツ模様。
自身はドラ1でこの手牌。枚数に大きな差があるので、ここはを選びそうなところだが。
たろうはこれをツモ切り。
が歌衣に鳴かれておらず、自身でを通しているので歌衣に対してが切りやすく、マンズの上は場況が良い。
に狙いを定めた。
そしてこれを松本からリーチが入った後にツモアガリ。
待ちに構えていたら捉えられなかったアガリだ。
これがトッププロ。誰もが見たくなる麻雀。
たろうの真骨頂がここ神域リーグでも遺憾なく発揮されている。
逆に苦しくなったのは松本。
ここまで一度の素晴らしい放銃回避があったものの、点数にはなかなか結び付かない。
松本にも、負けられない理由がある。
この日2連勝を決めたチームメイトの因幡はねる。
その勝利後のインタビューで、因幡はバトンを渡す松本について「もってぃに関しては何も心配してませんトップ取ってもらって当然と思ってます」と、プレッシャーになるとも捉えられるような力強い言葉を受け取った。
この言葉を受けて、松本が燃えないはずがない。
ここまでの苦しい展開の中でも、松本は耐えていた。
南3局2本場、松本はこのカンから仕掛ける。ピンズのホンイツ。
立場上、たろうが自身のアガリが苦しいと思った場合、この仕掛けにピンズを切って鳴かせてくれることは分かっていた。
故の鳴き。
これが実を結ぶ。
リーチに打って出た多井からを打ち取って、満貫のアガリ。
一方多井はドラ赤のピンフテンパイでリーチに踏み切っており、トップを取るには当然の選択ともいえるリーチだっただけに、またしても苦しい展開に追い込まれた。
第27試合は、運命のオーラスへ。
トップで試合を終えたいたろうが2つ仕掛けていて、親の松本はこの手牌。
鳴きたくはない。鳴いたらほぼ1500点が確定するからだ。
しかしもう、時間の猶予はない。松本はこのをポンで発進する。
次巡をツモってきた松本。ピンズが高いたろうに、は切りにくい。
前巡を勝負していることから、と打ってテンパイに取る形に構えた。
これを1500で仕上げる。
たろうが既にのテンパイを入れていたことを考えても、間違いなくこれが最善だっただろう。
そしてここから、負けられない松本組長の快進撃が始まる。
南4局1本場
終盤にテンパイを入れた松本が一発ツモ。
一撃でトップのたろうに迫る。
続く南4局2本場
歌衣がこのをチー。
跳満をツモればトップの立場にあった歌衣だったが、ここは冷静にチー。
この局のはじめ、歌衣は冷静にこう話していた。
「理想はたろうプロから2000点アガること」