……もしかしたらMリーグはとんでもない怪物を起こしてしまったのかもしれません【Mリーグ2022-23観戦記12/16】担当記者:渡邉浩史郎

【東3局】は流局、【東4局】は自身の手でしっかり上がって局回しと、リードを維持したまま迎えた本田南場の親番。

事件は起こる。

【南1局】

本田の配牌は高いとも早いとも言えない手。

相対的には4巡目でこの形の魚谷がはるかにいい。ここは子供3人のうち、誰かが先制リーチを打てればトップ目の本田は無理出来ない局面だが……

焦れる。

焦れる。

焦れる!

子方三者に全くツモが効かない。誰一人として緩手を打ったわけではないが、結果として時間的猶予を生んでしまった。

怪物の……

お目覚めだ。

昨年の本田のみならず、この五年間の雷電のうっ憤を晴らすかのような、一発ツモ。
裏ドラも一枚のっけての6000オールは同卓者全員の点棒だけではなく、心をも摘み取っていく。

【南1局1本場】

本田は止まらない。この局も先制聴牌、役は七対子。ここはいったん黙テンに構えていい待ち探し。

本田から待ち変えリーチがかかるまでのわずかな時間、その隙間に瑞原が入り込む!
【4ソウ】【7ソウ】のリーチだ!

本田もここはぶつけていく!山に残り二枚の【白】単騎を引いてのリーチだ!

勝敗は……

瑞原に軍配! さらなる加点を目論む本田の親番を流す、大きなアガリとなった!

心は摘まれども、三者ともその精神は折れず、決して最後まであきらめない。

ならば自身の手で終わらせるのみ。もはやラスボスと化した本田による局消化で、【南2局】は幕を閉じる。残すはあと二人。

【南3局】は親の瑞原が白鳥から7700の出アガリ。これで点差を詰めると……

【南3局1本場】は先制リーチ。聴牌連荘で親をつなぐ。

【南3局2本場】の配牌が……

半端ない! 配牌ドラカンツ!

まずはシンプルに打【9ソウ】。初手カンもあるが他家に明確に警戒されてしまい、早仕掛けを受けて躱される可能性も生じてしまう。ホンイツが見える手でもあることから、なるべく引き付けてからカン、もしくは一枚リリースと行きたいところだ。

次巡、【6ピン】を引いて、さすがにどこのくっつきも逃し難いとカン! 新ドラは……

【8ピン】! 他家からは見えていないが、衝撃のドラ6!

嶺上からは【4ソウ】を引き寄せ、盤石のイーシャンテン。【1ピン】【3マン】の選択だが、ここはホンイツ変化よりも、河の強さ・【2ソウ】【5ソウ】【3ピン】【6ピン】【8ピン】が薄くなったときにマンズの下でターツを作って振り替える保険として残した。

そして5巡目、淀みなくリーチ! 山に6枚の超大物手、ツモればこの一撃で本田を文句なく逆転。やはり瑞原が本田を止めるのかと思われたが……

違う!

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