やれる事は全部やる、チーから始まる鈴木たろうのドリブンズ浮上生活【Mリーグ2022-23観戦記1/9】担当記者:徳岡明信

この時点では先程のたろうの選択は正解に見えたが…

直ぐに裏目の【5マン】を持って来てしまう。
少し顔を歪ませるがこの勝負手、退路は無い。
【2マン】を一発で押して真っ向勝負の構えだ。

たろうも待望の【4ソウ】【7ソウ】を引き入れて追いついた!
序盤に状況良しと見て固定した【3ピン】【6ピン】が待ちとなって追っかけリーチに踏みきる!

勝負手同士のぶつかり合い、決着がついたのは仲林の最終手番であった。

「ロン」

「16000は16900」

たろうがトップ目ひた走る仲林から、値千金の倍満直撃を決めた。

ついにたろうの執念が実った! 僅差ではあるがこのアガリでたろうがトップ目に立つ。
あとはこのリードを何としても守り抜くだけだ。

トップを取り返せ! 仲林の意地

痛恨の倍満放銃でトップ目から引きずり降ろされた仲林。
このまま終わる訳にはいかない。漢の意地を魅せる。

南2局に勝又にドラポンが入るも仲林が700/1300をツモアガリ、再びトップ目に立つ。

続く南3局

「ポン」

「ポン」

たろうが電光石火の2フーロ。
再びトップを取り返す為に動き出す。

【白】が重なりあっさりとホンイツのテンパイ。
打点的には少し不満だが、このシーソーゲームの中で贅沢は言っていられない。
シャンポン変化からの3900点や、仲林からの直撃なら次局ノーテンでもトップだ。

仲林もたろうが切った【中】を仕掛けて応戦する。

ドラの【3ピン】を引き入れて3900点のテンパイ。
たろうがマンズの染め手なので同じマンズ待ちを避けてカン【8ピン】待ちとする。

程なくして勝又から出アガリトップをグッと引き寄せる。

このアガリが決定打となり、仲林が逃げ切りのトップ!

一度はたろうに痛恨の倍満を放銃するも、持ち前のバランス力とアガリへの嗅覚を存分に発揮してたろうとのシーソーゲームを制した!
今年に入り逆連帯の悪い流れが続いていたパイレーツに初日の出のトップをもたらし、このまま残りのレギュラーシーズンも適格にアガリの方角へ舵を切り進んでいく。

喉から手が出る程欲しかったトップ。
一度は掴みかけたが、またも掌からスルッと逃げてしまった。
しかし悔しそうに語るたろうの目はまだ死んでいない。

レギュラーシーズン残り40試合を残すドリブンズ。
まだ40試合もある、いや状況を鑑みれば
もう40試合しかない。

険しい茨の道である事は間違いない。

しかしながらドリブンズならやってくれる気がする。
そう思わせくれるだけの引き出しと根性と実績がある。

初代チャンピオンが返り咲きを目指して
今日も明日も期待値が詰め込まれた牌を握る。

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