直後、村上が場風の清()を重ねる。2000点条件は赤を使えばクリアできるということで、まずは69どん()のリャンメンターツを固定。
9どん()を鳴いて1シャンテン、場に安いからか、ソースを厚く持つ選択とする。
多井は6麺()が重なってホンイツが見えるようになるも、ツモ切り。今は打点よりもアガりやすい形を求める方が優先だ。
最初にテンパイしたのは村上だった。多井から3ソー()をポンできて、47麺()待ち。
茅森の手には、最悪なことに7麺()とハングリー()が1枚ずつ浮いてしまっていた。7麺()を切ればゲームセット、ハングリー()を切っても多井のポンテンが入ってしまう。
さらに、多井の手がハングリー()の片アガリテンパイに。この時点で茅森はテンパイしようとすれば絶対にどちらかへの放銃となるため、茅森優勝の可能性は完全に消滅。そして親番の茅森がテンパイできないため、この局が最終局となることも確定した。アガリが出ればアガった選手が、流局なら多井の勝ちだ。
勝つのは「ずん兵衛」村上か。
「麻雀星人」多井か。
この戦いに、流局決着は似合わない。
最後は村上が力強く7麺()をツモ。麺とスープのように各者の思惑が絡み合う一局を制し、逆転に次ぐ逆転となった熱戦に終止符を打った。
なお、意気揚々と登場した「ラ王」佐々木寿人は、最後まで何もできないままラスった。
今回の戦いの点数推移を見ると、序盤に村上が大きく抜け出すも、多井、そして茅森が迫り、最後はもつれ合うようにしてゴールとなったことが分かる。序盤のインパクト、中盤に訪れる状況の変化、そしてもつれた終盤と、最後まで勝敗の行方が分からない麻雀の醍醐味が感じられた、そして最初から最後まで飽きずに食べられる日清食品製品を体現した一戦となったのではないだろうか。
見事「麺飯位」となった村上には、心ゆくまで日清食品のおいしい麺と飯を堪能していただきたい。「ダイエットドリブンズ」? さっき久々にアカウント見たけど、ほとんどまともに動いてなかったよ。
さて、本対局の観戦記を書くにあたり、筆者も今回フォーカスされた4製品を事前に購入していた。そして夜食に選んだのは・・・
やはり勝者に敬意を表し、どん兵衛を。
改めて食うと、やっぱめっちゃうまいなこれ。
日清食品様、いつもありがとうございます。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。