至極の勝負、究極の涙【Mリーグ2022-23セミファイナル観戦記4/27】担当記者:ゆうせー

ポンが2つの仕掛けは、迫力がある。

さらに滝沢は、

【西】を加カン!

さらにテンパネするとはいえ、【中】のみの手だ。

自身の「滝沢は綺麗なテンパイを組んでくる」というブランドイメージを利用して、ブラフ気味の選択を取ってくることも稀にはある。だが、ここまで滝沢が前のめりで来るのは珍しいように感じる。

結局、

トップ目の親番である優が1人ノーテン。流局となり、

午後8時。

沸点をとっくに超えたアツいアツいオーラスは、2万点台に全員が集合した状態で始まることとなった。

ここで、

堀の神手順が炸裂する。

マンズ二度受けをほぐして【3ピン】を浮かせた堀は、

【1ピン】を持ってきて、打【3マン】

愚形部分であるピンズとソウズの選択を保留できる、いわゆる「6ブロック打法」だ。

次巡、

【4ソウ】を引いてきて、早くも選択の時が訪れる。

堀慎吾が導き出した答えは、

【9ソウ】

極めてアガりにくい最終形でのドラ表示牌待ちを嫌いつつ、ドラを浮かせることでイーシャンテンでのツモ【6ソウ】【7ソウ】【8ソウ】は採用。

上家の優が【1ピン】を早めに切っていることから、【2ピン】先引きを狙った格好だ。

また、この手は234の三色やタンヤオもあるので、ドラよりも【3ピン】を持ちやすい形にしたのだろう。【1ピン】を切っても【3ピン】は持てるが、「浮いた」状態にはなる。これから先に安全牌などを引くと、【3ピン】と入れ替えざるを得ない場合もある。

この一打が、

完全にハマった!

この大事な局面で、親の先制リーチ! しかも絶好のマンズ待ちだ!

このリーチを受けた、

白鳥、

【4マン】を持ってきて、

【7マン】を押した!!

余っている牌がないタンヤオの勝負手。

白鳥は腹をくくった。

【8マン】【9マン】と切って攻めていく。

一方、

滝沢は、

白鳥が押しているのを見て、迂回しながら進める。現状はラス目だが、横移動なら3着浮上もある展開だ。

もう一人の、

優は、

ここから、

通っていない【1ソウ】を打った!

本当にこの選手が持つ「押せる胆力」は、凄まじいと言うほかない。

終盤に、決着の時が訪れた。

堀が切った【3ソウ】に、ロンの声がかかる。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \ほぼ毎日4コマ最新⑤巻 好評発売中/