【 #神域リーグ2023 第二節第5試合観戦記】元気な「こんもこ」が聞きたい 進む先は苦難の道 それでも咲乃もこは歩き続ける【文 #後藤哲冶 】

その【5マン】は、通らなかった。
5800の3本場、6700の失点。

咲乃はハコ下に沈み……最後まで地上に帰ってくることは叶わなかった。

トップはルイスキャミー。
最後も自分でアガリ切って、見事一戦目の天宮の仇を取ることに成功。

インタビューでも、喜びの声が溢れていた。
昨年はアトラスの一員として優勝を経験したルイス。
今年は全く違った雰囲気のチームで、神域リーグを心から楽しんでいるように見える。

緑仙も、見事2着をゲットし、僅か2戦でチームは首位に立った。
デビュー戦であることを考えれば、上々の結果と言えるだろう。

苦しい3着に沈んだのは、天開だ。
天開は素晴らしい手順の12000をアガりながら……それでも不運の波を止め切ることはできなかった。
……今は信じて待つしかない。
幸運を意図して持ってくることはできない。
しかし、最善を尽くし続けることが、幸運を訪れる確率を上げるのだと、彼らは知っているから。

そして、ハコ下のラスに終わったのが、咲乃だった。
検討と称した反省会は……夜遅くまで及んだ。

試合後に投稿されたこの咲乃のツイートだけで、咲乃の抱えた気持ちが痛いほど沁みる。
麻雀という競技は、研鑽を積めば積むほど、わからないことが更に増えてくる。
咲乃は悔しさと後悔を受け止めながら、苦しんでいた。

その気持ちが痛いほど分かるからこそ、ファンの方々はどうか、温かい言葉をかけてあげて欲しい。

私からも、生半可な言葉は選べない。
けれど、私がただひとつ、分かることがあるとすれば。

昨年、最後まで笑顔で戦い抜いた咲乃の表情は、声は、輝いていた。

満開に花開いた向日葵のように咲(わら)う咲乃もこを、また見たいと心から願う。

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