【 #神域リーグ2023 第三節第8試合観戦記】あなたの欲しい牌、頂きます　大怪盗ルイスキャミ―が　昨年のチームエースに挑んだ結果【文 #後藤哲冶 】

打点も十分。
リーチに対して上手く回り切った勝の追っかけリーチ。

しかしここは実は枚数も多かった因幡に軍配。
カンは打点こそ低いが、親の勝が12000点以上のリーチを打ってきたことを考えれば、このアガリは大きい。

東３局

先ほど勝負手を流されてしまった勝だったが、ここは絶好のを引き入れて、の先制リーチ。
なんとこのが、山に５枚。

「もこちゃんと監督の……ぶん！　」

一発ツモ！
前節苦しんだ咲乃と、第７試合でラスになった村上の仇を討つべく、勝が力強いツモアガリ。
仲間を思う気持ちが強いのも、勝の魅力だ。

このアガリで、勝がトップ目の白雪に迫る。

流局を挟んで、東４局１本場

勝にすぐそこまで迫られた白雪だが、焦りはない。
白雪はここから打。
流局によってリーチ棒が２本供託されている。仕掛けてタンヤオの未来も強く見た一打。

をツモって、ドラのをリリース。
使いにくい端牌のドラを引っ張るよりも、先に逃して自身のタンヤオをアガリ切るルートを選択した。

「ポン」

このドラ切りに反応したのが因幡だった。
このに声がかかるのは素晴らしいアガリへの嗅覚。
狙うはチャンタか役牌。
ドラポンは相手にプレッシャーを与えることもできる。

因幡の狙いが綺麗にハマる。
発を引き入れた後に更にを重ねてあっという間のテンパイ。
8000点の高打点だ。

このを掴んでしまったのがルイス。
親番なこともあり、万事休すかと思われたが。

「なーんでー！？」

可愛い文句を言いながら、すぐにルイスはこのを止めた。
河をよく見てみるとわかるのだが、因幡が役牌バックだと仮定した時、候補はもうこのしかない。
しかしこれを咄嗟に判断して止めるのは、簡単なことではない。

ルイスの地力の高さを感じるビタ止め。

結局、タンヤオで仕掛けた白雪がツモアガリ、500、1000の加点。
ルイスは親被りで1000点の失点となったが、を打っていれば8000点の失点であったことを考えれば、軽傷で済んだと考えるべきだろう。

南１局

因幡がを引いて一気にピンズのを落としにかかる。

ヘラクレスはチーム練習でホンイツに行くか行かないかの勉強もしたこともあり、今日はホンイツに行くケースが多くみられた。
ホンイツは打点も高くなりやすく、字牌を複数枚持つ進行が多い関係上、守備にも適した強い役だ。
積極的に使っていくことは悪くないことだと思う。

をポンした後、を引き入れて広いイーシャンテン。
とでテンパイだ。

そして上家の勝から因幡が喉から手が出るほど欲しいが！
これは迷いなくチー

――あなたのその牌、今宵頂きにあがります