目下のライバルたちの配牌は皆いい。
8巡目に奈良が役アリの聴牌をいれる。
醍醐の手牌はまだこの形。河を作ってホンイツを警戒させるため、も残さず、形を決めて役牌を残している。
これは醍醐、万事休すかと思われたが……
瑞原が二枚切れの役なしカン聴牌。奈良の当たり牌のが暗刻。
勝又がペンの役アリ聴牌だが、条件のため四暗刻を見る。瑞原が切ったを当たらず。
全員が和了れない、和了りにくい待ちに誘われていく。その間に醍醐が……
進む! あれだけの先切りを決めておきながら、普通に面子手のイーシャンテンまで手を進める。そして……
海底前に聴牌!! 両面待ちのフリテンなし!! リーチだ!
「先切り十段」、その真骨頂……
ここに極まれり! リーチ・一発・ツモ・海底・赤・裏! 跳満だ!
ここまで放銃なし、和了りは全てマンガン以下の中、決めてきた醍醐!
ポイントを確認しよう。
醍醐 +21.4
瑞原 +18.1
奈良 +8.0
勝又 -47.5
醍醐が後方一気の大まくり!
最後も自身の手で決め切って、予選2ndSTAGEへの進出を決めた!
一戦目を攻め、二戦目を守り切った瑞原と終始安定していた醍醐。スタッツを見てみると……
醍醐はこの二戦、放銃0の和了り7。驚異のスタッツである。同時にトップを取った人が二人いる中でのトップ無し者の通過は本トーナメントで初の出来事。
先にE卓で通過を決めている近藤誠一とは通過順位の関係上、次戦での直対とはならなかった。
仮に醍醐がMリーガーに選ばれたとしても、醍醐と近藤のぶつかり合いはMの舞台では見ることは叶わない。そんな夢の対局を実現してくれるかもしれないMトーナメント。
ファイナルステージ以降でのぶつかり合いを心待ちにしておこう。