真に誇れる、自分であれ 最後まで貫いてみせた 内田みこの美しき姿を見よ【 #麻雀最強戦2023 】 女たちの殴り合い観戦記【A卓】担当 #後藤哲冶

真に誇れる、自分であれ
最後まで貫いてみせた
内田みこの美しき姿を見よ

【A卓】担当記者:後藤哲冶 2023年7月9日(日)

昨年、内田みこは最強戦グループリーグ『女流プロ令和の乱』にて優勝し、ファイナルへの切符を手に入れている。
少し、その時の話をしよう。

毎回行われている、最強戦公式Twitterでの通過予想アンケート。
去年の予選時、内田みこに入った票は、全体の僅か6%だった。

では、今年のアンケートではどうだったか。

34%。それが、内田が集めた数字。4人が対象であることを考えれば、かなりの数字を集めたと言っていい。

この1年間、内田は様々な放送対局に出場し、その注目度を高めた。
その最たるものは、今年行われた、Mリーグ新チームであるBEASTJapanextのオーディションだろう。

見事オーディションに出場する8人に選ばれた内田は、激戦となった予選A組において、相当厳しい条件となったオーラスを見事勝ち抜き、決勝へとたどり着いた。
その激闘の最終戦は、多くの視聴者を魅了したに違いない。

しかし今日の最強戦予選では、そんな内田より多くのアンケート票を獲得した選手が、いる。

全体の半数を上回る、55%という数字を叩き出した、BEAST Japanextの新メンバー、菅原千瑛だ。
内田も活躍したオーディションで、劇的な最終戦を制し、見事Mリーガーとなった彼女の人気は、言わずもがな。

内田と菅原。もちろん最強戦含め様々な大会に以前から出場しており、知名度はもとよりあった。
けれど、あのオーディションを経て、2人はさらにその知名度を高めたと言って良い。

去年から2人の環境は大きく変わり、そして菅原は夢を掴んだ。
ならば、私は。

最強位への夢を目指す第一歩。
内田の挑戦が始まった。

東家 杉浦まゆ(日本プロ麻雀連盟)
南家 内田みこ(日本プロ麻雀連盟)
西家 菅原千瑛(日本プロ麻雀連盟)
北家 篠原冴美(日本プロ麻雀協会)

東1局、先制したのはアンケートでも1位の人気を誇った、菅原だった。

篠原のリーチを受けた直後にテンパイして、すぐに追いかけリーチ。
しっかりツモって裏を乗せて2000、4000。
今最も勢いのある女流プロとまで称される菅原が、まずは先制パンチ。

流局を挟んだ東3局1本場
菅原が更に強気のアガリを見せる。

篠原の先制リーチを受けた後。菅原がドラの【8ソウ】を持ってきてドラが2枚になった。
現状、篠原に通っている牌はない。通りそうなのは、中スジになっている【6ピン】程度か。

なので、ここは真っすぐ。【2マン】を打ちぬく。

次巡、【4ソウ】を持ってきて少考。
今度は【4マン】も通って、通る牌が2枚になった。
現状トップ目であることも考えれば、2着抜けのこの予選ではオリる選択をする打ち手が多そうなシーン。

それでも、菅原は無スジの【6マン】を打ちぬいた。
この程度のリードでは、たとえ2着抜けであっても決まらない。
5800をアガれば大きなリードになることもあり、ここは勝負へ。

これが、功を奏した。
テンパイを入れた後に、同じくテンパイが入ってしまった杉浦から打ち出された【2ソウ】を捉えて5800点の加点。
菅原が、決勝卓進出に大きく近づく。

対照的に、内田には全く手が入らない展開が続く。
しかし、その表情に焦りはない。自分の出番は必ず来る。そう確信しているようにすら見えた。

篠原が2600オールをアガって2着目に浮上した直後の、東4局1本場

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