【 #神域リーグ2023 第7節第20試合観戦記】立ち上がれ或世イヌ 悔しいという感情が 君をもっと強くする 【文 #後藤哲冶 】

立ち上がれ或世イヌ
悔しいという感情が
君をもっと強くする

或世イヌは初心者だった。

それこそ初登板となった第1節では、驚きの打牌で視聴者を驚かせ、チーム内では「間違いなく或世が一番下手だった」と冗談交じりに笑い飛ばされるほどに。
しかし、或世はそこから強くなった。

2回目の登板となった第6節。
猛特訓の成果を遺憾なく発揮し、或世は好成績を叩き出す。
その素晴らしい闘牌は、第16試合の観戦記にも記してあるのでそちらを確認してほしい。

記事リンク:【神域リーグ2023 第6節第16試合観戦記】それでも皆が待っててくれた 助けてくれた、だから 或世イヌは応えたい

とにかく、この結果は或世にとって少なからず自信になったはずだ。

この日の第1試合で、師匠である白雪が4着に終わってしまう。
その後を託された或世。
チームとファンの期待を背に、或世が敵討ちに出陣だ。

第20試合
東家 ルイス・キャミ―(チームゼウス)
南家 朝陽にいな   (チームグラディウス)
西家 歌衣メイカ   (チームアトラス)
北家 或世イヌ    (チームアキレス)

試合の展開を握ったのは、グラディウスの誇るビースト、朝陽にいなだった。

まずは東1局。先制テンパイを入れた朝陽だったが。

これをテンパイ外し。ドラの【7マン】が出ていくカン【2ピン】のテンパイは、あまり嬉しくない。
【1ピン】【3ピン】を外せば、【1ソウ】【4ソウ】引きでの3面張変化、【2マン】【5マン】引きでのタンヤオテンパイ、【6マン】【9マン】引きでの多面張変化など変化する牌が豊富。
焦ること無く、朝陽が柔軟なテンパイ外し。

「ハイ来た~! にいなの勝ちリーチ!」

そうして引き入れたのが絶好の【6マン】
これで【2マン】【5マン】【8マン】【1ソウ】【4ソウ】の多面張+ドラを使えるという最高のテンパイになった。

その宣言牌【3ピン】をポンして戦う姿勢を見せたのが、歌衣だった。
タンヤオドラドラのイーシャンテン。この日の1試合目の咲乃のトップに続くと息巻く歌衣が、朝陽のリーチ相手に果敢に切り込んでいく。

そうして持ってきたのが、【赤5マン】
【6マン】を引けば使えるが、そうすると出ていくのがドラの【7マン】
【4マン】も切っていることもあり、この【赤5マン】は使いにくい。

ということで勝負した【赤5マン】が、朝陽に放銃となってしまう。
リーチタンヤオ赤ドラの8000点を、まずは朝陽が先制。

朝陽の勢いは止まらない。

東2局。朝陽はここから【中】をポン。
雀頭が一旦無くなってしまうが、こうしておけば【4マン】【7マン】をチーした後に、【1ソウ】【2ソウ】を落としてホンイツまで向かうことができる。

残念ながらツモが伸びず、最終盤でドラの【3ピン】を持ってくる。
これはテンパイしていない所からは切れないと判断し、前巡に通っている2s切り。

するとなんと2連続でドラの【3ピン】を引いて来ることに成功。
これで【4マン】【7マン】待ちで、【4マン】なら一気通貫がついて12000のテンパイになった。

これをテンパイした瞬間に、歌衣のリーチ宣言牌で捉える。
高目の【4マン】ロンで12000の加点。これで朝陽が大きなリードを確保。

ここまでなかなか勝負に参加できていない或世。
この東2局1本場も、イーシャンテンにまで来たが朝陽が既にダブ【東】をポンして3副露。
この【7ソウ】は、朝陽に当たり得る牌だ。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀戦術シリーズ 新刊情報/