【 #神域リーグ2023 第10節第30試合観戦記】神々に挑め! ルイス・キャミ― 最終戦任された大怪盗は 楽しむ心の体現者【文 #後藤哲冶 】

東4局1本場

またしても先制リーチは親の村上。
そしてその一発目に渋川が仕掛けた。

「一発消してくれた~……っていや違う、めっちゃやってるってこと?」

渋川が押していることを見逃さず、その警戒も怠らないのは、ルイスの雀力の高さを示している。

「こうなったらリッチ対決~!」

【西】の対子落としで回っていたが、【8ソウ】を引いてテンパイなら勝負。
【4マン】【7マン】で勝負に出た。

が、これも実らず流局。山にアガリ牌はあっただけにルイスにとってはもどかしい展開だ。

東4局2本場、2枚切れになっていた【1マン】を外して、【中】を鳴いて【2マン】【5マン】のテンパイに辿り着いた。

「供託がおいしい!」

状況を理解して、ラス目ではあるものの1000点のテンパイを組む。
素晴らしい打ち回しだ。

しかしこれさえも、プロ達がそう簡単に許してくれない。
松本の三色のみの仕掛けで、アガリを取られてしまう。

南1局、ここで事件が起きる。

「ダメだろそれは! プロがダブリーダメだろ~!」

松本から飛んでくる、まさかまさかのダブルリーチ。
ダブルリーチとは、配牌でテンパイができて、一打目にリーチを打つと成立する2翻役だ。

ヘラクレスの楽屋は歓喜に溢れ。

他チームの楽屋からは当然のブーイング。
今日試合の無いアキレスからもブーイングもらってる辺りがなんとも可笑しい。

当の本人はこれである。

山ほどあった【5ソウ】【8ソウ】をしっかりとツモり、裏こそないものの1300、2600の加点で、これで松本がトップ目に。

南2局

ルイスは攻撃的な姿勢を崩さない。
ドラも無く、待ちも良くはないが、強気にリーチ。

これも実らない。流局で、最後まで粘ってテンパイをとってきた村上との2人テンパイ。
1人テンパイの3000点ももらえない厳しい展開。

南3局

ルイスの親番がやってくる。
が、2副露の村上と、早いリーチを打ってきた渋川に早々に挟まれてしまった。

「安牌ないしな!」

どれだけ絶望的な状況であっても、ルイスはその明るい姿勢を全く崩さない。
声音は常に明るく、前を見ている。

【3ソウ】、厳しい牌だ。リーチにも村上にも通っていない。

「でも、それでも、行くんだよっ!」

掛け声と共に、ルイスが進む。

最終盤でなんとかテンパイを取り切った!
3人テンパイで、親番を継続。

しかし続く南3局2本場も先制リーチはグラディウスの渋川。

「でも行かなきゃ!」

現状ファイナル通過ラインのグラディウスにこれ以上離されるのは、ゼウスとしては許したくない。

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