不沈艦、抜錨せず
【B卓】担当記者:越野智紀 2023年10月15日(日)

今日までの実績と知名度の差が出たのか

アンケートで圧倒的な支持を得た大和に対し



この数字ほどの差がないことを証明すべく泉・桑田・酒井の3人が襲い掛かります。
東1局

2枚目のを仕掛けた酒井。

自力でを引き
も鳴けると
待ちを選択します。
高めのが2枚切れていたこともありトイトイ確定の
単騎のほうが多数派の選択に思えましたが、ここでは
出アガリ1,300のかわし手でも良しの構え。

その後、桑田からのリーチが入り

フルスイングで無筋を連打する親の泉。

を引いて現物の
を切り、リーチの桑田と無筋を押す親の泉の影に上手く隠れた酒井。
絶好の単騎待ちへと変化しました。
手から2枚切れのが出てきたとで、酒井の仕掛けが単騎待ちに見えなかった大和は

押していた泉にも対応したことでトイツのに手がかかってしまい

盲点ので酒井のアガリ。
ボクシングでは見えない角度からパンチが当たるとダメージが大きいと言われますが、それは麻雀でも同じことです。

大和は「放銃の覚悟を持って切る」ことを実戦出来ず、この想定外の放銃には動揺の色が見えました。
東2局、失点を取り返したい親番の大和に

場況の良さそうな待ちテンパイが入って先制リーチをかけました。
ラス目の親リーチには簡単には向かってこれないはずと、これで一つ呼吸を整えたいところでしたが

息つく暇を与えない桑田の押し。
自分が役無しドラ無しの手でも関係無いと、ダブ
と勝負していきます。

手牌の半分以上は安全牌なので降りようと思えばいつでも降りれた状況でしたが、安全牌のも暗カンして真っ直ぐな攻めを見せ

もう一つ無筋を押してリーチに辿り着きました。

結果は追いついた桑田がを掴んだ大和からリーチのみで2,300のアガリを捥ぎ取ることに成功。

押しっぷりと比例しない桑田の打点を見て、気持ちの整理が間に合わない大和。
その後も泉・桑田の激しい押しに翻弄され、一人離され迎えた南1局

桑田からのリーチを受け、この手牌をどうするか自問自答します。
前回出場して一方的に敗れた最強戦2020の時とは違い、本命の看板を背負っての出場となった最強戦2023。
ここで戦わずして負けてしまえば悔いが残ると

苦しい形からでも攻めることを決意し、強く踏み込んでいきましたが

これが本命を背負った麻雀の難しさか。
守備型の大和には似合わない放銃で状況をさらに悪化させてしまいました。