プロ500人の頂点へ 桑田憲汰が放つ 勝負を決める魂の一打【 #麻雀最強戦2023 】 全日本プロ選手権 観戦記【決勝卓】担当 #江崎しんのすけ

プロ500人の頂点へ
桑田憲汰が放つ
勝負を決める魂の一打

【決勝卓】担当記者：江崎しんのすけ 2023年10月15日（日）

麻雀最強戦2023全日本プロ選手権。
決勝卓での東4局、4件のリーチがかかった。

まず先制リーチをかけたのは2着目の桑田。

桑田憲汰(くわだけんた)。
プロ麻雀連盟所属に所属し、プロ歴は5年目。
普段は関西を中心に活動を行っている選手。

東1局の起家にて、先制リーチを受けながらも押し返し4,000オールを炸裂させた。

トップ目の横山までは2,200点差とほぼ並びの状態。
ツモり三暗刻狙いのリーチで加点を目指す。

2件目は親番の神森。

神森天心(かみもりてんしん)。
日本プロ麻雀連盟所属の23歳。プロ歴は2年目の現役大学生だ。
点数の無い3着目なのでなんとしても親番で粘りたいところ。
役無しドラ無しカンチャンだがお構いなしにリーチをかける。

3件目は現状ラス目の酒井。

酒井年俊晴(さかいとしはる)。
麻将連合のツアー選手。全日本プロ選手権は2年前も予選を通過し、今回が2度目のチャレンジとなる。

ここまで桑田・横山の猛攻に押され見に徹していた酒井だが、高め一盃口の両面テンパイが入り前に出る。

そして4件目はトップ目の横山。

横山毅(よこやまたけし)。
日本プロ麻雀連盟の関西本部長を務めるプロ歴25年の大ベテラン(神森が生まれる前からプロ活動を行っている)。

酒井がリーチをかけた直後、酒井の当たり牌であるを重ねてテンパイ！　s待ちで追いかける。

全日本プロ選手権は全国のプロ約500名が参加し勝ち上がってきた4人。そして本戦に進めるのはこの卓でトップを取った1人だけ。

1つのアガリ・放銃の重みが非常に大きな局面で、4人の意地がぶつかった。

4件リーチを制したのは親番の神森！
4件目のリーチ直後にカンをツモりアガる。

打点こそ1,000オールだが、3人のリーチ棒も加わり実質2,000オールのアガリとなり、これで神森・横山・桑田の3人が横並びとなる。

1本場は流局となり、続く東4局2本場。
振り返ってみれば、この局が優勝者を決める1局となった。

5巡目、桑田の手牌。
チャンタを強く見た進行をしていた桑田だが、6mを引いたことでドラのが使える両面ができる。

手なりで手牌を進めるかと思われたが…

桑田はなんとこのをツモ切り。カンを固定する。

対局終了後の振り返り配信で、この選択について聞かれ「が切り遅れて当たり牌になるのが嫌で、一巡でも早く処理したかった」と答えていた。

多くの人はここで一枚切れの中を選択するのではないだろうか。
・が伸びればまだチャンタ・純チャンも狙えるし、何よりもドラを引いても使えなくなる。

一発裏ドラ有りのルールでは、リーチ・ドラ1は充分勝負手になり得るため、ドラを使い切れる形に取る人が多そうだが、現状の点数状況を考え、桑田はより打点に重きを置いた選択をする。

桑田の意思にツモが応える。

次巡が重なり

さらに次巡が暗刻に！