鮮やかなドラ切りからの逃走劇
軍神・勝又の完璧なる半荘
文・ZERO / 沖中祐也【火曜担当ライター】2023年12月26日
第1回戦
あまりに鮮やかすぎるドラ切りだった。
年の瀬の1戦は、浅見の1打目オタ風ポンで幕を開ける。
のバック(後付け)での発進。
すぐにそのも鳴けて…
この形から…
こう!
バックではなく、ソウズのホンイツがメインウェポンだったのだ。
ドラを持っておらず、見た瞬間はやりすぎに感じた。
だけど
・まだ最序盤であること
・3900以下でアガる方が難しいこと
をふまえると、十分見合っているのかもしれない。
座って3秒後のオタ風に反応し、強引に高打点テンパイを作り上げる。
やりすぎくらいがちょうどいいのよ。
そう、私は特攻シンデレラ・浅見真紀。
しかし彼女が不幸だったのは、上家に軍神が座っていたことだ。
をポンしている勝又が
をチーすると、ここから
ドラのを勝負!
浅見がソウズに走っていますよと宣言し、を余らせてテンパイ濃厚に見える中で、最も危険な牌を切ったのだ。
打点も3900にダウンし、ハイリスクローリターンにしか見えない。
どう考えてもを切る方が合理的に感じる。
「いやいや、浅見さんはテンパイとは限らない上、ドラのは持っていそうで通るように感じたのです。そして何より一番大きいのは通しさえすれば…」
「タダでアガれる待ちでしたから」
松嶋「結局マンガンだ!」
おそらくを切っていたら、勝負はかなりもつれていただろう。
こうして勝又の逃走を追う形で、2023の最終戦は進行していく。
東3局、特攻隊長の浅見が
フリテンの待ちをリーチしてツモアガリ。
2人に追っかけリーチをかけられていたので一安心といったところか。
東4局。