猿川は猿のぬいぐる・・・子ども?を手にしての登場。ただ、表情からは若干の照れが感じられる。「猿の惑星人」という星人枠も無理やり感が否めない。とは言え、麻雀が始まればガチだ。ここまで見せ場がないだけに、まずはチャンスをものにしたい。
このリーチを受けた直後、土田は4どん()を引いて待ちを変えてリーチ。4どんが打ち切れないというより、この待ちを待っていたかのような即決ぶり。本人いわく「引力」とのことだが、対子星人の言っていることはよく分からない。
土田のチートイツもアガれば説得力があるのだが、ここは残り1枚が日吉に流れ、最後は猿川に放銃。裏ドラが乗って満貫と、猿川に気持ちのよいアガリが生まれた。
その後、多井がドラ切りリーチを一発ツモで補う鋭いアガリを決めれば、
アガリのなかった日吉も清2局にリーチタンヤオチートイツ赤の満貫を猿川から出アガリ。
「8000」
声ちっさ。絶叫はいずこ。
なお、日吉と土田のオリジナルユニフォームには、それぞれスポンサーがついている。
■日吉
・Abemya
・風
・全員集合
■土田
・Shinseki nano
・オカルト .inc
・TSUCHIDA SYSTEM
うーん、どこかで・・・。
それはさておき、迎えた清3局が正念場となった。
まずはソーズ濃厚な猿川がさらにソーズが匂い立つ9ソー()暗槓。さながら「日清焼そばU.F.O.」大盛りのようだ。
リンシャン牌で白を暗刻にして1シャンテンに。さながらマヨか。
最初のテンパイは多井。ドラドラのカン6麺()待ちで打点はあるが役がなく、麺のリャンメン変化もあるのでダマテンにする。特に4麺()引きでの高目三色は激アツだ。スープが跳ねるのは避けたいが、打点が跳ねるのは大歓迎。
ただ、多井は7ソー()を引いてソース(ソーズ)の4連形を生かした変化を狙って7麺()切り、一度テンパイを外す。多井はカップヌードルを食べるときは、お湯を入れてから最低15分待って味を染みこませるのだという。そんなスタイルが麻雀にも表れるじっくりっぷりである。
そんな多井を尻目に、猿川がドラを切ってリーチ。なお、猿川はお湯を入れて1分半でカップヌードルを食べるらしい。なぜトップ雀士は食べ方がトリッキーなのだろうか。そうでなければ人から先んずることはできないのか。たぶん、この2人くらいだとは思うのだが。
多井も追いついた。猿川のロン牌6ソー()を吸収しての58ソー()待ち。ソースのように絡み合う2人の手牌と因果。真っ向勝負だ。
多井が2麺()を暗槓、ドラ表示牌が3枚に。熱い、熱いぜ最強星人位決定戦。リンシャン牌をつかみ、振り下ろされた手には・・・
決着をつける3ソー()があった。
裏ドラ3枚が全部乗らずは悲しくも、猿川がトップ目の多井から80符2翻の5200という珍しい打点で直撃を取り、逆転。
(※ロンアガリ30符+暗槓32符+暗刻8符+ペンチャン待ち2符=72符→テンパネ80符)
最終局は3者が逆転を狙うも流局となり、最強星人位決定戦は、猿川の勝利で幕を閉じた。
今回、日吉と土田が実際に麻雀を打っているところを初めて見た、という人は多いのではないだろうか。彼らはれっきとしたプロ雀士であり、特に土田はかつて麻雀界最強とうたわれたほどの打ち手である。普段は実況・解説として視聴者を楽しませてくれる2人だが、彼らがMリーグスタジオで麻雀を打つ姿を見られたというだけでも、この企画の意義は大きかったのではないか。
2着に終わった多井はひと言「プラスです」。たしかにトップこそないが、3着だったときも含め、3戦ともMリーグ基準ではプラスのスコアで対局を終えている。この安定感が長く地球の麻雀を牽引する原動力とするならば、やはり今回も多井の実力が示された一戦になったと言えるのかもしれない。
勝った猿川には「最強どん兵衛」100食セットが贈られた。とてもうらやましい。自身やチームは初のMリーグで苦戦しているが、この勝利をきっかけに、どん兵衛のようにコシの強さを見せて長く活躍することを期待したい。
なお、対局が最短8局で終わったということで、対局後にはエキシビションマッチとして連荘無しの4局麻雀が追加で行われた。こちらは放送では珍しく、実況・解説なしで雑談をしながらの対局となっている。
しゃべりの達者なメンバーによる、普段では見られない和気藹々とした対局は必見。こちらの様子はABEMAビデオで視聴できるので、ぜひチェックしてみていただきたい。