幻想を抱かせる魔法使い
菅原千瑛
文・小林正和【金曜担当ライター】2024年1月12日
第2試合
東家:菅原千瑛(BEAST Japanext)
南家:二階堂瑠美(EX風林火山)
西家:高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
南3局
こちらはトップ目、菅原の手牌。
平和テンパイの所であったが、現状ラスの瑠美からリーチを受けた一発目である。
皆さんは何切りを選択しますか?
登録商標にもなりそうな程の“オオカミヘアー”と“困り顔”のコンビネーションが今日も魅了する本日の主演女優“菅原千瑛”。
彼女が卓上に解き放ったのは
安全牌
…ではなく
全くの無筋
ウサギがニンジンに手を伸ばすような柔らかいタッチは、解説席に僅かばかりの静寂な一時(ひととき)が流れるくらい危険牌と感じさせなかった。
そして… 次巡
「ツモ。400・700」
◆夏目漱石の言葉
「最も強い返事をしようと思う時は黙っているに限る。」
正に“静なる”このアガリにより、個人連勝・チーム3連勝・初のデイリーダブルを同時達成。
BEAST Japanextにとって新年のお祝いに花を添える1日となった。
菅原
「この一発目をオリると次の牌がアガリだったりする事がよくあるのと、今日は同日連勝をどうしても持ち帰りたかったので押しちゃいましたね。」
元々は守備力に定評があった菅原だったが、更にチームコンセプトである“獣のような攻撃的な麻雀”を融合。
まるで転生したかのような新たな顔を見せ、今ではポイントゲッターとしてチームを引っ張る存在に。
そして最後に
こう語った。
菅原
「たとえ瑠美さんに8,000点打っても渋川さんとはまだ並びくらいだったので。それなら先に勝負しようと。」
“強い気持ち”にプラスして“相手を見る力”
本日の対局は、その二つの要素が見え隠れしていた。
ここから先は
あなたは“高宮まり”になったつもりで擬似体験して頂きたい。
東1局
よーいドン! の開局に東家の菅原からリーチを受けた場面。
一発目に持ってきたのは筋のである。
一盃口となるが3枚見えと少し手牌価値は下がっているが、まだまだ河の情報は少ない。
Q.さて何を切る?
(シンキングタイム…)
A.ツモ切りを選択したあなた↓
菅原
「ロンっ!」
リーチ・一発・ドラ・裏
とのシャンポン待ち12,000点に放銃へ。