勝又健志、執念の6,400!〜「明るく楽しい生存競争」の幕開け【Mリーグ2023-24観戦記 1/26】担当記者 千嶋辰治

先手は優。

ダブ【南】ドラ2。
ヤミテンでもマンガンの手にも関わらず、ハネマンを引くべくリーチに打って出るとはさすが戦闘民族。

勝又も場況に合わせ、最善手を目指し必死の抵抗を試みるが、

これにて万事休す。

優は裏ドラ1枚を乗せてハネマンに仕上げ、3着に浮上。
対して、放銃した勝又は2局で20,000を失う結果に。
まるで、カットラインの引力に雪崩を打って引きずり込まれていくかのよう。

このまま成す術なく終わってしまうのかと思われたが、勝又の意地が思わぬ結果を呼び込んだ。

南4局

トップ目の松本と2番手の堀の点差はわずかに1,300点。
当然のことながら、この局はスピード勝負。

堀のタンヤオ仕掛けに、

松本も鋭く反応。
相手の手をケアするべく、【1ピン】を切って徹底マーク。
そして、

堀の急所である【7ピン】を暗刻にして先制リーチを放った。
待ちの片方がドラ表示にかかっていて良い待ちとは言えないが、ここは勝負。
松本の眼前に1枚現れればそれで勝ちなのだ。

放銃すれば終わりの堀も、このリーチには徹底抗戦。

この両者での勝負づけを誰もが想像したことだろう。

しかし。

松本の和了牌を完全にブロックした勝又。
山に残っていた最後の【4マン】をトイツにしてリーチ宣言。

 

味の悪さを悟った両者が揃ってこの表情。
その苦渋を飲まされたのは…

松本だった。

がっくりと首をたれる松本。
リーチチートイツ赤の6,400点放銃で、なんと2着順ダウン。
勝又としては結果が裏と出たゲームだったが、不幸中の幸いというべきか?
当面の相手を引き摺り下ろすことに成功。
この一撃で70ポイント以上の差をカバーしたことになる。

それにしても、この和了。
ただの偶然か。
はたまた勝又の執念が呼び込んだ結果なのか。

あなたはどう思われるだろうか?

ABEMASの抜け出しを阻止したとはいえ、本日の試合を終えて、いよいよ首筋が寒くなったのは風林火山。
5位から9位まで、この差では全くわからなくなった。

カットラインをめぐる戦い。
選手入れ替えの心配無き「明るく楽しい生存競争」はまだまだ続く。

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