松ヶ瀬隆弥はたとえどんな
現実が突き付けられようと
『それでも!』と言い続ける
文・坪川義昭【金曜担当ライター】2024年3月1日
第2試合
東家:松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)
南家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
西家:松本吉弘(渋谷ABEMAS)
北家:小林剛(U-NEXT Pirates)
『私のたった一つの望み』…
『可能性の獣』…
『風林火山の希望の象徴』…
松ヶ瀬さん…
松ヶ瀬さん…
昨シーズンまで抜群の安定感で結果を残してきた松ヶ瀬が今期大不調に見舞われている。
チームの成績も同様に最下位と思わしくない。
何かきっかけを───
その可能性の獣を見つけるために松ヶ瀬はいつものように卓に着く。
東3局
小林に早いチャンス手が入った。
すぐにドラを重ね、のポンテンとなる。
この瞬間にテンパイしていることは小林でなかったとしても少ない。
ならば危険牌の先処理と場況の悪さで、ソーズは切っておきたい牌になる。
ババを摑まされたのは堀だった。
当然誰もテンパイとは思っていないわけで、掴んだ人から順に切られていたであろう牌である。
東4局
遂に松ヶ瀬にもチャンスが舞い降りる。
三色になればハネマンが見える手だが、今期の松ヶ瀬はここからが長いのだ。
ひたすらツモ切りを繰り返し、フラストレーションが溜まっていく。
こんな時に思い出す格言が『不調時は普段鳴かない牌を鳴いてみろ!』だ。
自分のツモでは持って来れそうにないと予想できたならば、上家から出たをチーとしてみる。
さすれば未来は明るくなるであろうという戦術である。
それでも、それでも、松ヶ瀬は目もくれずに山に手を伸ばす。
そんな小話でも耳を傾けたくなるような展開が続いているが、麻雀がブレることはない。
14巡目にテンパイを果たしリーチと出た。
やはり自分の未来を変えるのは自分なのだ。
南2局
松ヶ瀬が立て続けにリーチ攻勢に出る。
ラス目で親番の堀がを止めるのは不可能で、またもや松ヶ瀬の大物手が決まった。
南4局