松ヶ瀬隆弥はたとえどんな現実が突き付けられようと『それでも!』と言い続ける【Mリーグ2023-24観戦記 3/1】担当記者 坪川義昭

この局アガリ切れば待望のトップ奪取となる松ヶ瀬に早い手が入った。
役なしでもリャンメンテンパイならばリーチといく構えだ。

しかし、こうなれば話は変わってくる。
数巡猶予があれば容易に役ありテンパイを組めることから一旦ヤミテンにした。

1番来て欲しくない親リーチがこういう展開ではよく来るもので不思議である。

松ヶ瀬が手を止める。
通っていないものの、【1ソウ】を打てば現物待ちで役ありテンパイとなるのだが

現物を横に曲げて捲り合いを選んだ。
どこかで勝負を決めなければならないのであれば、枚数の多い待ちで捲り合いを挑もうという作戦である。

 

何度も見てきたこの光景。
またダメなのだろうかと思ってしまいそうになる決着だった。

南4局1本場

 

3着目の松本が果敢に3つの仕掛けを入れた。

点棒状況的にも、第一打の【赤5ピン】からもわかるように松本はマンズのホンイツ濃厚なのだが、ここで松ヶ瀬に最後の選択肢が訪れた。

マンズ待ちで捲り合っても部が悪いならば、アガリが拾えそうな待ちで勝負だ。
ありったけの力を込めて、それでも! それでも! と【6マン】を叩き切ってリーチ宣言をする。

 

危険度が高めとはいえラスに落ちる可能性が極めて低い松本がこの【4ソウ】を止めることはなかった。

長く暗いトンネルを脱出できた。チームの順位も上がり、敗退ボーダーまでは約60pと迫ることに成功。
最後まで混戦は続くだろうが、きっとこれからの未来は明るいだろう。

松ヶ瀬隆弥は、たとえどんな現実が突きつけられようと、『それでも!』と言い続ける。自分を見失わない。

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