「決着巡目」という発想〜勝又健志殊勲のトップ【Mリーグ2023-24セミファイナル観戦記 4/12】担当記者 千嶋辰治

この8,000点放銃が「潮目」となった。

次局は勝又がターツ選択を正解させて4,000オールのツモ和了り。

さらには伊達が南3局1本場で怒りの一発ツモ。

リーチ一発ツモタンヤオチートイツの3,000―6,000。
優のダントツ状態だったゲームが、いつの間にか上位3者の大競りに。

わずか2,900点にひしめく3者のトップ争い。
誰がトップを持って帰るのか?

注目の配牌、まずは親の伊達。

トイツが4組。ドラトイツが一際光っている。

続いて優。

非常にまとまっていて、スピード感ならここか?

そして、勝又。

こちらも比較的まとまっているが、タンヤオだけでは逆転できないため、一色手に向かう必要がありそう。

ということで、

【7ピン】を引いた勝又はピンズの一色へ。

チンイツならば文句なしで条件をクリアするが、

場に1枚切れの【中】が重なった。
これが3枚にならなければツモ条件の手となってしまうが…

勝又の手牌進行に合わせるように【中】が切られてテンパイ。
これでどこからの出和了りでもトップを逆転できる。

しかし、

 

優、そして伊達からも立て続けにリーチが飛んできて場が沸騰。
特に伊達のリーチはドラ暗刻が格納された弩級のリーチ。
残り1枚の【西】を掴んだら、遥か彼方まで吹っ飛ばされてしまう。

 

 

熾烈なトップ争いの結末は…

勝又だ!

伊達から【9ピン】を拾った勝又が3,900点の和了りでトップ逆転。
EX風林火山は同日連勝、一気にトータル2位までジャンプアップした。

つい先日までカットライン争いで苦しんでいた風林火山が、気がつけばこの位置。
同日連勝の威力をあらためて見せつけた1日となった。

とはいえ、セミファイナルシリーズはまだ序盤戦。
ここからどんな展開が待ち受けているのか?
目が離せないゲームが続く。

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