その麻雀は誰かのために　八つの思いのぶつかり合いを制し、株式会社ラクシア・菅原拓也が最強戦本戦へ

南3局3本場、柚花はわずか5巡目でホンイツテンパイ。4枚使いの待ちにとって変化を待つ選択もあったが、柚花は待ちでリーチをかけた。ラス目の任仁以外にはオタ風で場に打たれやすく、山にあってもおかしくないし、持たれていたとしても直撃が狙える牌。

リーチに困った任仁が、トイツ落としで選んだのがだった。リーチ一発ホンイツ裏の12000は12900。この局は既に頼が鳴いてをテンパイしており、猶予はなかったかもしれない。柚花の決断が、トップ目でのオーラスという有利な状況を作り出した。

ただ、僥倖の高打点が、柚花の目を少しだけ曇らせてしまった。オーラス、柚花は南ドラドラでアガれそうな手だったが、途中から受けに回ってしまう。現状は頼が2番手で4400点差、1人ノーテンも許される点差だと思い込んでいたが、実際の2番手は3600点差の菅原で、テンパイノーテンでの逆転があり得てしまう。

1000-2000条件の頼も選択。ターツオーバーになる中で、ピンズを払ってタンヤオを付けにいく選択。

菅原はに続いてをポン、ホンイツドラで満貫、逆転手のテンパイが入った。菅原1人テンパイなら菅原の勝ちだ。

頼は激痛のテンパイ逃しだが、柚花を応援する立場としても激痛。

菅原の1人テンパイで終局。

最後まで粘り強く打った菅原が、見事チャンスをものにして、麻雀最強戦本戦への切符を勝ち取った。道中では厳しい展開もあったが、それでもしっかりと勝ちきった勝負強さは称賛されて然るべきだろう。

また、最強戦としても初めての試みの大会ではあったが、それでもやはり最強戦、今回もさまざまなドラマがあった。大会としては成功だろうし、第2回以降の開催も楽しみだ。

菅原プロ、おめでとうございます！