勝が、試合を終えて深く、息をついた。
悔しい想いは、間違いなくある。
次の出番は、セミファイナル。条件は想像を絶するほどに厳しくなるだろう。
親番が終わらない限り、可能性は残る……。
それはそうだが、それはあくまで理想論。
麻雀というゲームは、いつか必ず、現実と折り合いをつけなきゃいけなくなる。
――だからどうか。
最後に、悔いの残らない麻雀を打てることを、せめて祈らせてほしい。
今年神域リーグに出て良かったと、麻雀をたくさん打って良かったと。
そう言って笑う鈴木勝の姿を、心から見たいと願っている。
最高位戦日本プロ麻雀協会47期前期入会。麻雀プロ兼作家。
麻雀の面白さと、リアルな熱量を多くの人に伝えるため幅広く活動中。
Twitter:@Kotetsu_0924
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