もう心拍数しか上がらん!! 魔術師園田賢 決めるか?奇跡のトリック・オア…!?【Mリーグ2024-25観戦記 10/31 第2試合】担当記者 ゆうせー

【2マン】【5マン】を打てばテンパイだ!

【2マン】ならば、園田のアガリ。

「リーチ」

大介が切ったのは、

【5マン】だ!

それはそうである。

(黄色の牌がツモ切り、白の牌が手出し、黒の牌は鳴かれて持っていかれたタイミングを示す。)

なぜなら、園田が中盤に、【6マン】【8マン】と手出しで牌を切っているからだ。

もし、【5マン】【5マン】のシャンポンが残っているのなら、【6マン】から捨てずに【8マン】が先になるはずだ。受け入れの都合で、【5マン】【5マン】【6マン】リャンメンターツは維持したい。

かたや、【2マン】付近の情報は園田の捨て牌にない。

そんな【2マン】と異なり、【5マン】はシャンポン待ちをほぼ否定出来るのが大きいのである。

また、カンチャン待ちに関しても、全く出ていない【1マン】【3マン】ブロックと、【6マン】が切られている【4マン】【6マン】ブロックの可能性とを比べると、【1マン】【3マン】を持っている可能性の方が高いと読める。

加えて、【發】がトイツで鳴き主体の手なら、【4マン】【6マン】【6マン】【8マン】からはポン材を残して「【6マン】より【8マン】が先に」打たれることも多い。これも実際の園田の捨て方と矛盾するため、カン【5マン】待ちもそれなりに可能性が下がっている。

このように、理(り)で危険度の差を導き出せる、この局面。

「理詰めの鬼」鈴木大介が間違えるわけはない。

勝負のめくり合いとなった。

結果は、

流局。

勝負は2本場へと持ち越されることとなった。

ターニングポイントは、8巡目だった。

園田はここから、

【7ピン】を河に放った!

立体図を見ながら、切る前の手を考えてみよう。

ソウズの上(数字の大きい方)は場況が良い。二度受けになっていても、【8ソウ】は切らずにイーシャンテンをキープした方がいいだろう。

【7ピン】に関しては【9ピン】をすでに切っていて、さらには【2ピン】【5ピン】を引いても、ピンズのど真ん中の【6ピン】待ちは微妙だ。

【6ピン】先引きはもちろんとても嬉しいが、【7ピン】を残すとかなりのウエイトを【6ピン】に預けることになる。

一方で、【8マン】を残して【7マン】を引くと、

このような素晴らしい形となる!

このあとのツモ【4ソウ】【3マン】切りで、高め345三色のタンピンリーチが打てる。ツモ【3ソウ】タンヤオ三色だ。

他にも嬉しい受け入れがソウズとマンズで多数存在する。

【8ソウ】を切って戻す、園田の手は踊っていた。

選択が見事に決まった瞬間だ。

ちなみに、ルールこそ違えど、麻雀AI「NAGA」5タイプの解析は、

こんな感じになっている。

バーが長い方が優れているというわけではなく、それなりにバーが伸びている【7ピン】も最適打牌の可能性はある、というふうな見方をする。

【8マン】を切るのが無難ではあるが、【7ピン】もアリ、というのが分かって面白い解析結果なので紹介した。

たしかに、【3マン】引きや【6マン】引きでも【8マン】は活きてくる。選択肢としては十分にアリだろう。

さぁ、理想を追い求めて、その理想的な手牌をつかみとった園田。

だが目の前に、

本田が立ちはだかった!

ピンフ赤のダマテン。待ちは【3マン】【6マン】

園田の【3マン】が危ない。

園田は次のツモで、

なんと【3マン】を引いてテンパイ!

メンタンピンでリーチだ!

そして、

大介も追いついた! 高めタンピン三色の手だ!

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