#堀慎吾 のリーチ宣言牌、 #園田賢 の選択【Mリーグ2024-25観戦記 12/9 第2試合】担当記者 #江崎しんのすけ

これで【白】が鳴けなくともアガれる可能性が出てきた。

直後、堀にもテンパイが入る。

チートイツのイーシャンテンで、ソーズのチンイツも狙える手だったが、【7マン】が暗刻になり役無しの【8ソウ】【9ソウ】待ちになる。

堀は長考の末、リーチをかける。

打点・待ちともに満足とはいかないが、仕掛けたライバルの園田に圧力をかけていく。

しかし、このリーチ判断はミスだったと、試合後のインタビューで堀は語っていた。

堀曰く、リーチではなく【7マン】切りのテンパイ取らずが良かったとのこと。堀の河は染め手の気配が出ていないため、ソーズを鳴ける可能性があり高打点が狙え、仮にこの手をアガったとしてもほぼ同じ点数状況でもう1局やるからだ。

またリーチの際に、堀にはもう一つ選択があった。
それはリーチ宣言牌だ。

堀は【5ソウ】を切ってリーチしたが、【2ソウ】切りでもリーチをかけることができる。

どちらを切っても待ちは【8ソウ】【9ソウ】で変わらないが、他家から見た河の印象は大きく異なる。

【5ソウ】切りの場合はこうなる。

3巡目に【5ソウ】を切っているにも関わらず、リーチ宣言牌まで【5ソウ】を引っ張っていたということは【5ソウ】周りの愚形、例えば【3ソウ】【3ソウ】【5ソウ】からの【3ソウ】のシャンポンや【5ソウ】【7ソウ】【9ソウ】からのカン【8ソウ】が出てくる可能性が高まる。

逆に【5ソウ】をトイツで落としていることになるので、単騎待ちや【5ソウ】を跨ぐリャンメン、例えば【3ソウ】【6ソウ】待ちや【4ソウ】【7ソウ】待ちが出てくることは少ない。

次は【2ソウ】切りリーチの場合

今度は【5ソウ】を切っていて【2ソウ】をリーチ宣言牌まで引っ張っていたことになるので、【2ソウ】周りの牌が危険になる。例えば【2ソウ】【2ソウ】【3ソウ】からの【1ソウ】【4ソウ】や、【1ソウ】【1ソウ】【2ソウ】からの【1ソウ】シャンポンなどが考えられ、単騎待ちも出てくる。

【5ソウ】【2ソウ】どちらを切ってリーチするかによって、押しやすい牌・押しにくい牌が変わってくるのだ。

堀が【5ソウ】切りリーチを選択した後、イーシャンテンの園田が引いたのは【6ソウ】

【6ソウ】【5ソウ】切りリーチの場合、園田視点だとかなり通しやすい牌だ。
先述の通り【3ソウ】【6ソウ】は出てきにくいし、カン【6ソウ】【5ソウ】を一枚切っているところから【5ソウ】【5ソウ】【7ソウ】と持っていたことになるのであり得ない。

シンプルな【6ソウ】【9ソウ】が出てくるパターンといえばソーズで2メンツできている場合、例えばこんな形だ。

これなら【5ソウ】が宣言牌になって【6ソウ】【9ソウ】になるだろう。
しかし2メンツ作る場合は堀が【7ソウ】を2枚持っていなければならず、【7ソウ】を暗刻にしている園田からは否定することができるのだ。

もし堀が【2ソウ】を切ってリーチしていた場合、ワンチャンスとはいえ【6ソウ】【9ソウ】はあり得るし、下記のような形から【3ソウ】【6ソウ】が出てくることもある。

トップ目でイーシャンテンだった園田は、もし【2ソウ】切りリーチだった場合は大事を取って【6ソウ】を押していなかったかもしれない。

園田は1枚切れの【南】よりも先に【6ソウ】をスッと切る。

そして待望の【白】を引きテンパイしたタイミングで、比較的危険だった【3ソウ】を勝負。

数巡後【2マン】を見事ツモり、トイトイ三暗刻【白】・ドラ3の4,000-8,000を炸裂させる。

このアガリが決定打となり、園田はトップを持ち帰る。

チーム全員が好調な中で、比較的落ち着いた成績だった園田。
その園田が覚醒したとなると、今年のドリブンズは本当に手が付けられなくなるだろう。

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