先に「ご報告」をするのは、この俺だ!!!【Mリーグ2024-25観戦記 1/9 第2試合】担当記者 ゆうせー 醍醐大 vs 松ヶ瀬隆弥 vs 仲林圭 vs 渡辺太

オーラスに、

黒沢のリーチと、

太の仕掛けが入った終盤に、

松ヶ瀬は現物の【5ソウ】をポンして、

イーシャンテンから【6ピン】を打ち、

黒沢に8000を放銃している。

正直なところ、

このド終盤の「イーシャンテン」から、安全牌をポンして無筋を切るのはまずい。

黒塗りの牌は「そこで仕掛けが入った」ことを示しているが、【4ピン】は3枚見えの状態。ノーチャンスになっていない。

「太はノーテンである可能性を考えた」と松ヶ瀬は控室インタビューで語っていたが、太から今出た【5ソウ】も危険牌である。押しているのは明白だろう。

放銃しても着落ちがない分リスクは小さい。

しかし、浮いている【3マン】【6ピン】【南】の全てがリーチに通っていない以上、ここは【5ソウ】をスルーして、太の連荘に期待するのがいいように思う。

なぜ、わざわざこの場面を取り上げたのかというと、平常運転の松ヶ瀬がこのような選択をするとは、到底思えないからである。

藤沢監督はあるインタビューで、

松ヶ瀬に今シーズン、「カド番大関」と告げたことを語っている。

ファンや家族による、応援の力が大きいのはもちろんだ。

ただ、多くのものを背負ってMリーグで戦っていくことは、やはり想像を絶するプレッシャーがかかるのだろう。

松ヶ瀬の麻雀に、「歯車の噛み合ってなさ」を私は少し感じていた。

そんな中で、この日は「松ヶ瀬ガード」に安定感が戻っていたのが印象的であった。

東場の親番で、

18000は18300をアガって松ヶ瀬が先制したあとの、

東3局を、例として挙げよう。

対面にいる太が【白】のポンをした状態で、松ヶ瀬は、ここから、

【4マン】とした。

残した【1ソウ】は、上家と下家の現物。右にある字牌はいずれも安全度の高い牌だ。

メンツがない分、もともとスリムな進行をしていた松ヶ瀬。

元来松ヶ瀬は、このように「シャンテン数に応じて、複数の安全牌を持つ」進め方をすることが多い。

今はサンシャンテンだから、安全牌候補が3枚。

ここから、手が進むにつれて、守備駒が押し出されることになる。

裏を返せば「手が進まない限りは受け駒が残る」ので、テンパイまで遠ければ手牌の守備力は高いままである。

序盤から後手が予想される際に、こういった守備的な進行をしておけば、手詰まりを起こしにくい。

実際にこのあとで、太のドラポンと仲林のリーチが巻き起こって場が沸騰したときにも、松ヶ瀬は、

2枚切れの【中】だけでなく、両者に通りそうな【2マン】を持っていたため、ヒヤヒヤ感はなかった。

この局だけでなく、全体を通して「深追いしない進行」の精度が上がってきていると感じた。

話を東3局に戻そう。

松ヶ瀬はこのあと、流局や横移動を願うわけだが、

この局は仲林がリーチツモピンフドラ赤裏の6000オール。

さらに、

東4局では、醍醐がリーチ一発ツモ【白】の2100-4100。

続々と、他家が高打点をツモアガって、松ヶ瀬に迫ってきた。

そんな中、南1局1本場

「ツモ」

松ヶ瀬が突き抜けていく!

ライバル醍醐に親かぶりをさせる、2100-4100のツモアガリ!

待望のトップまで、あと少し。

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