【徹底検証】白鳥翔は小林剛の仕掛けに9筒を止めるべきだったのか?【Mリーグ2024-25観戦記 1/16 第2試合】担当記者 ゆうせー

「1500は1800」

比較的安く済んだ。

だが、僅差においては、こういった放銃があとに響くものだ。

実際に、白鳥はオーラスで、

1300点差の2着目である、内川の仕掛けに1000点を放銃し、トップから陥落することとなった。

たらればの話にはなるが、1800点が減っていない3100点差の状況なら、トップはキープ出来ている。

もちろん、点差が変われば内川は鳴いていない可能性もある。もっと言えば、1800をあのタイミングで放銃しなかったとして、南3局1本場にどういった点数移動があったかは分からない。

ただ、

白鳥は、この放銃を悔いた。

試合中に、

こんなにも、のけぞるくらいに悔いた。

というのも、白鳥は小林が1副露で「テンパイしている可能性がそこそこある」と読んでいたからである。

ターニングポイントに丸囲みの数字で印を打ってきたが、ここで②の場面へ戻ってみよう。

②は、

小林が、【白】を打ったあとで、【3ソウ】を手出ししたシーンだ。このとき、河は、

【1マン】【1ピン】【7マン】【4ピン】【3ソウ】

このようになっている。…②

これは、先に述べたように「テンパイ率が高めの河」なのだ。

目安になるのは「3〜7の牌」。これが2枚以上切れている手なりの手は「門前ならイーシャンテン付近である」と、速度を読むことが出来る。

メンツを作りやすい真ん中の数牌を「もう要らない」と切っているのだから、形が整ってきていると考えられるわけだ。

今、

【1マン】【1ピン】【7マン】【4ピン】【3ソウ】

と3枚も3〜7の数牌が出てきている。しかも、小林は1副露していているので、さらに段階を進めて「テンパイしていてもおかしくはない」という読みが成り立つのである。

ただし、もちろん100%テンパイではない。また、仮にテンパイだとしても、残っている筋が多すぎる状態だ。

だから白鳥は、

③の場面で、端牌の【1ソウ】を切り、

④の場面でも、片筋の【6ソウ】を打っている。

自分の手は、234三色含みのイーシャンテンなので、このあたりでは攻めていくのが自然だろう。

続いて、

⑤の場面で【3マン】をプッシュしている。

ここでは、

対面の大介が切った【2マン】に小林が反応していないのも考慮すると、小林にこの時点で特に危険な筋は、

【3マン】【6マン】 【5ピン】【8ピン】 【6ピン】【9ピン】 【4ソウ】【7ソウ】 【5ソウ】【8ソウ】

あたりである(【1ソウ】【4ソウ】【6ソウ】【9ソウ】は通っている)。

とはいえ、早めに切ってある【7マン】【4ピン】をまたぐ筋の、【5マン】【8マン】【6マン】【9マン】【2ピン】【5ピン】 【3ピン】【6ピン】も当たる可能性はある。また、繰り返しにはなるが、テンパイしていないこともあろう。

イーシャンテンなら【3マン】は切った方がいいだろう。

そして、

この場面がやってきた。

ここでは、さらに、

大介が【8ピン】を切ったので、本命級の筋は、

【6ピン】【9ピン】 【4ソウ】【7ソウ】 【5ソウ】【8ソウ】

にまで絞られてきている。

しかも、先ほど⑤のときにあえて触れなかったのだが、小林は「安全牌候補の【中】をツモ切り」している。小林の手は、受け駒を持つスペースがない状態、すなわち「ブクブクのイーシャンテン、またはテンパイ」であろう。

さらには、仮に小林がイーシャンテンであったら鳴いていそうな、【2マン】【8ピン】に声がかかっていない。このことも、小林の手が、もう鳴く必要のない「テンパイの状態である可能性」を押し上げている。

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