「たかちゃーん!」「多井さーん!」『頑張ってー!!』【Mリーグ2024-25観戦記 2/6 第2試合】担当記者 ゆうせー 渡辺太 vs 鈴木優 vs 多井隆晴 vs 勝又健志

対面にいる太の切り出し、【發】【中】

そして、勝又の第一打【發】である。

多井は検討配信で、このような旨を話していた。

「今までの太の牌譜を見て、親で【發】【中】と第一打から打ってきたときに、(この局の多井の手より)配牌が悪かった試しがない」

なるほど、役牌からの切り出しは、「役牌を重ねて仕掛ける必要性に乏しく、門前リーチに向かう」手順を踏んでいると読める。

さらに、積極的に動いていく太が役牌に頼らないくらいなのだから、なおのこと「数牌の並びが良い」整った手が入っていると考えられるわけだ。

しかも、

そんな太に、下家の勝又は「親の現物である【發】を合わせ打っている」のである。

勝又も、明らかに臨戦態勢だ。

そう考えたとき、多井の手を見ると、メンツどころかリャンメンすら0である。これでは戦いようがない。

だから多井は、七対子と、一応のブロックをともに残しながら、安全牌の【發】や端の【1マン】【9ピン】を手に留める選択をしたのであった。

実際に、役牌2枚を捨て終わった時点で、太の手は、

こちらであった。

多井より整っている。

さらに勝又の手は、

2メンツ! 凄くいい手だ!!

このような「配牌格差」を河から読むことで、多井は、価値のないところからの放銃を徹底して避けているのである。

面白いことに、この局は、

牌が多井に寄ってきた。

中盤に2メンツが出来たところで、打【2ソウ】

ここでも、安全牌2枚を抱え、ガードは崩さない。

11巡目に、

ドラを引いて打【北】

手牌を見つめる多井。

さらに、

ペンチャンを引き入れ、くっつきのイーシャンテンに。

勝又も、太も、そして優からもリーチが来ないまま、

「リーチ」

先制したのは多井だった!

ドラ表示牌を引き込んでのリャンメンリーチ!

しかし、

優も追いついてきた。

多井が一発でつかんだのは、

ドラ…!

しかし、多井の河に【6マン】が置かれても、優から声はかからなかった。

今季、山に弄ばれ続けたABEMAS。

今までは、このドラが刺さって厳しい展開になる、そんなムードだったが、

風向きが変わりつつあった。

ホウテイ牌で、多井が【4マン】をとらえ、裏ドラが2枚! 8000点のアガリだ。

このあと、多井は、東3局の親番で、1500のアガリと、

2600は2700オールのツモアガリを決め、頭一つ抜け出していった。

あとは、「失点機会を減らす」打ち方で局を潰せば勝ちだ。

そこへ立ちはだかったのが、

多井とは対照的に、「加点機会を増やす」スタイルの太であった。

目を細めながら考えていたのは、

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