仲林圭は繊細に、そして大胆に
―個人賞と「その先」を見据える者、ボーダーを見据える者―
文・高倉拓馬【火曜担当ライター】2025年3月18日
雷電の上昇が止まらない。
レギュラーシーズンのボーダー争いを考えていたのが嘘のようである。
今日はパイレーツとの直接対決。2位が入れ替わる可能性さえある。
対してサクラナイツは1戦目が4着スタート。ボーダーと離れ、苦しくなったこのタイミングで堀連投の発動だ。
第2試合
東家：本田朋広（TEAM RAIDEN/雷電）
南家：仲林圭（U-NEXT Pirates）
西家：堀慎吾（KADOKAWAサクラナイツ）
北家：滝沢和典（KONAMI麻雀格闘倶楽部）
仲林に2000-4000のアガリが出た後の東2局。
滝沢が堀から出た
をポンしてホンイツ進行。大三元にもなり得るチャンス手だ。
堀はドラが2枚ある勝負手。滝沢はホンイツ模様だがお構いなく被せていく。
ソウズは自分のアガリにとっては邪魔だ。
、
、
…ペンチャンが裏目になってしまった渋さこそあれ、そんなことは気にせず打ち抜いていく。
堀から打たれたは、滝沢の急所になる牌。
チーして打
、
で8000点のテンパイだ。
滝沢2副露の後、堀テンパイ。
テンパイを取るにはソウズを放つしかない。
だが滝沢はホンイツの可能性が濃厚。が余っていてテンパイ率がそこそこあるようにも見える。
かといってマンズ、ピンズを抜いて雀頭を作ったところで、最終形はカンになってしまう。
滝沢がをもう一枚持っている可能性は充分あるし、このカンに期待はできない。
自らのアガリを取るなら、ソウズを2枚打ち切るしかない…
単騎にすれば役ありのテンパイにはなるが、一瞬の安全度を取って打と強く勝負した。
その次巡に引いてきたのは、ピンズの3面チャン待ちに出来る
。
このを引いてきてしまっては、いくらが危険だろうと通る可能性に賭けるしかない。
残りが7半荘でABEMASとのポイントは180pt差ほど…。絶望的なほど遠くはないが、どこかでトップを取らなければレギュラーシーズンの通過は達成できない。
チャンス手を得られる機会は、徐々に少なくなっている。
堀から打たれたは、滝沢のアガリ。
いつもと変わらず、淡々と手牌を倒す滝沢和典。
うつむきながら点棒を支払う堀慎吾。
レギュラーシーズンが終わる足音が、着実に聞こえてくる瞬間。
東3局1本場、親番堀の超勝負手リーチは、
仲林の追いかけリーチに
一発でいともたやすく粉砕されてしまう。
ここから仲林と滝沢、トップを目指す2人の世界が始まった。
東4局1本場
役牌を2つ仕掛けている本田。
を打ってしまっていて
はフリテンターツだが、を使えれば満貫ルートが見えるためこのターツを残す。
を引いてきて再度ホンイツに組みなおすが、
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