だれも皆 苦しみを抱いてる…
ドラフト1位指名者達の
苦悩の戦い
文・渡邉浩史郎【金曜担当ライター】2022年4月22日
【第2試合】
東家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
南家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家:内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)
北家:多井隆晴(渋谷ABEMAS)
2022年4月22日㈮
佐々木寿人は苦しんでいた。
格闘倶楽部はこれまでファイナル7戦を通じてトップ1回、ラス4回。残り5戦で4トップは欲しい状況だ。ここでの寿人の登板はチームの風を変える大トップを望まれてのこと、寿人自身が一番わかっていることだろう。
【東1局】、内川の先制リーチにドラドラのチャンス手から怒涛の無筋ツモ切り三連打で応戦するも……
なんとこれが聴牌すらできずに流局。
続く【東2局】、親番で端に寄った手。Wドラのを使い切るチーでみんなに圧を掛けつつ123三色を狙うも……
その後全く手は伸びず、魚谷に躱されて一回目の貴重な親が落ちてしまう。
【東3局】
打点を見たスルーから……
終盤三段目、このリーチまで辿り着く。
他家の河を見ると絶景に見えるこのがしっかり山に四枚。これをアガればひとまず抜け出せるところだが……
海底までが姿を見せることはなかった。
なんと王牌に四枚格納されていたのである。
ファイナルシーズンの苦難を感じさせる、そんな一局だったが……
ここから寿人が持ち前の剛腕を発揮。
【東3局1本場】、3巡目三面張リーチ! リーチ時点で実は山に二枚しかいなかったものの、早いリーチ・端牌待ちということもあり、押した魚谷から高めのを召し取る!
8000のアガリでひとまず浮上すると……
【南1局】、山に1枚のペンドラ待ちを一発ツモ!
さらなるマンガンの加点で魔王の目覚めをだれもが予見した。
【南2局】
この親番でどこまでも加点したい寿人。たった今がポンされてこの形。ここは……
ポンされた受けの両面払いだ。をポンしての5800かとのシャンポンリーチか、に照準を絞った形だ。
ここは望外のツモで門前聴牌! 当然のリーチだ! これがまたしても山にごっそり5枚。
終盤、多井にも役牌ポンしてマンガンの聴牌が入り、こちらも待ち。
この時点でもまだ山に5枚。先に捲ったほうが勝ちの、正真正銘捲り合いが始まるが……
なんとまたしても4枚が王牌に格納。
抜け出すことができないまま【南2局1本場】、魚谷のマンガンツモを受けて
【南3局】に突入した……