仲林圭「悔しいです」―仲林のファインプレーを超えた園田賢、インタビューで語った名場面を全て見せます【Mリーグ2024-25観戦記 2/25 第2試合】担当記者 #高倉拓馬

仲林がカン【3ピン】チーでドラを使い切って応戦。

少し遠いが、親ということもあり仕掛けてアガリを狙いにいきたいところだ。

ここから、【8ピン】をポンして打【5ピン】でイーシャンテン。

【5ソウ】をくっつけて、打【6マン】でテンパイ。遠い形だったが、なんとかテンパイにこぎつけた。

その最終手出し【6マン】に対して、園田は【7マン】を掴んでしまった。

マンズを打たなければテンパイは維持できない。親の仲林に対して押すことは出来るか…

園田は、【4マン】を押した。

さらに次巡にも試練は訪れる。

次に掴んできたのは、仲林の放銃牌である【7ソウ】

園田はこの牌にはブレーキがかかる。打【1ソウ】で撤退だ。

この差はなんだったのか?ヒントは他家の河にあった。

ポイントは大介が打った【6マン】

仲林は【6マン】をポンしていないのだ。

このことから、マンズの【5マン】【6マン】【6マン】【6マン】【6マン】【7マン】のような形が否定され、【6マン】の跨ぎは両面では比較的通りやすい。

一応のケースとして【赤5マン】【6マン】【6マン】から【6マン】ポンを拒否したケースは考えられなくもないが、今回は園田が【赤5マン】を所持しているし、そもそもそのような打ち手は前巡に安全牌の【中】を抱えるはずだ。

そう考えると、ピンズは副露で2面子分処理しているから、仲林がテンパイだとすると待ちはソウズが濃厚。

しかも園田の目から【7ソウ】は4枚見えていることから、【4ソウ】【7ソウ】の割合はかなり高い。このようなロジックである。

流局で開けられた手牌に、園田は軽くうなずく。

くっつきの1シャンテンであったことすら読めていそうな表情だ。

 

南1局には、仲林が魅せる。

まずは園田がドラの【8マン】をポン。

タンヤオがはっきりと見える手牌だ。

後がない内川なのだが、どうにも手牌がパッとしない。

ドラのポンを受けていて…

この顔だ。なんとかしなければならないのに、手牌がそれに応えてくれない。

それでもできることをやる。

東を打ってブクブクに構え、次巡も【3ソウ】を先に処理。

アガリへ、アガリへ。今のサクラナイツは、ラス回避をまだ良しとは出来ないのだ。

そして、待望のテンパイを果たす。待ちは【6ソウ】【9ソウ】

【9ソウ】が4枚見えているが、そんなことはお構いなし。

ドラポンの園田を降ろし、内川のミッションはクリア。後は一人で悠々とツモりにいくのみ…

と思われたが、そこに待ったをかけたのは、

先に役牌の【北】を仕掛けてテンパイを入れていた、仲林だった。

両面とはいえ2000点のテンパイ。だが一発、ダブル無筋の【5ソウ】を、素知らぬ顔で押す。

現物が1枚しかなく、降り切るには心もとない。

あがって決着を付けた方がマシだという判断だ。

そして何より、解説陣が驚愕したのがこの場面。

残りツモ回数は1回である。

押した。

試合終了後のインタビューで、仲林は

「残り筋が6本で16%くらい。ツモ番があと1回でテンパイ料の価値も大きいので、押した方が良いと思った」

と語る。

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