チームメイト共に
日向藍子
笑顔で獲った個人賞!
文・後藤哲冶【月曜担当ライター】2025年3月24日
Mリーグレギュラーシーズンもついに最終週を迎えた。
レギュラーシーズン突破争いが、まだ決着とは言わないものの、かなり大勢を決したことで、注目ポイントは個人タイトルに移りつつある。
この第1試合に出場する選手の中で、赤坂ドリブンズの園田と、麻雀格闘俱楽部の寿人は、MVP争いに絡む好成績を残している。
今宵の結果次第では、十分個人タイトルを狙える位置。
そしてもう1人、個人タイトルを狙うことができる選手がいる。

渋谷ABEMASの日向藍子だ。
日向はここまで19戦出場して4着が僅かに1回。
個人タイトルを獲得するために必要な規定打荘数(この名称が正しいかは分からないが)まで、あと1回。
つまり今日4着を引かなければ、ほぼタイトル獲得が確定。
しかし麻雀とは難しいもので、とにかく4着にさえならなければ良い、と思っても4着は引いてしまうもの。
放銃が無くても4着になってしまうゲームなのだ。
無事、個人タイトルを持ち帰ることができるのか。

3月24日 第1試合
東家 日向藍子 (渋谷ABEMAS)
南家 園田賢 (赤坂ドリブンズ)
西家 中田花奈 (BEASTX)
北家 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘俱楽部)
東1局、親番を迎えた日向に、とんでもない手牌が入る。

ドラ、。
ドラの役牌が暗刻である。仕掛けも効く、最高の手牌だ。
前述した通り、いかにラスを引かないように打つ、といえども、放銃0回でもラスになることがあるゲーム、加点できる時はしなければならない。
当然真っすぐに手牌を進めていく。

を引いたこの牌姿からは、打
を選択。
鳴ける手であることからカンが鳴けた時のテンパイはとりつつ、
から伸びてもう1ターツを作ることもできる良い1打だ。
ここで打としてしまうのは手狭になりすぎる。

鳴ける牌が出ないまま、9巡目に日向がテンパイ。
しかし今しがた切られたばかりのカン。決して良い待ちとはいえないこともあり、日向はダマテンに構える。
外す選択もあるにはあるが、のくっつきも
を2枚使ってしまっていることであまり良いとは言えない。
ここは素直にテンパイをとった。

絶好の引き。両面になったことでリーチもあるが、
にそれほど自信があるわけでもない。
ここは出アガリ率を下げないで、絶対にこの12000を逃さないルートを選択。実際、は山に2枚しかなかった。

これが功を奏した。
園田の先切り込みのを捉え、12000のアガリ。

日向がひとつ息を吐いた。
これで4着はかなり遠くなった。だが、トップをとるにはまだ確定していない。
まだ東1局だ。
日向はその後もとにかく失点を抑えられる分岐を選んでいった。

東3局
赤ツモでイーペーコー完成。これでくっつきのイーシャンテンになった所から。

雀頭だったをポンしてテンパイをとった。
打点は下がるが、とにかくテンパイを優先した打ち方。
今回は役アリテンパイがほぼ確定していることもあり、鳴かない選択肢もありそうだがどうだろうか。

その後を引き入れて
待ちになったところで、園田からリーチを受ける。
比較的通りそうなワンチャンスのそしてダブルワンチャンスの
までは押していくが。