

数巡後、タンヤオドラ1のテンパイを入れていた堂岐が、白鳥から3,900点を出アガる。
堂岐は、寿人にテンパイが入った後は迂回しつつテンパイを狙っていたが、カンのテンパイを入れダマテンに構えていた。

テンパイ時に1枚切れのを押しているが、寿人は堂岐から5,200点をアガると、本田の着順も上がってしまうためアガることはできず、それを理解した上での押しだ。
そこに本田と同じくを抑え迂回していた白鳥が飛び込んでしまう。

2着目の3,900点出アガリなので、1本場も引き続き僅差での争いだが、本田と寿人の着順争いには大きな違いが生まれている。
トップ目の白鳥が放銃したことにより、本田は3着から2着なった。依然微差ではあるものの、このまま終われればコナミと50ポイントの差を付けることができる。
寿人は引き続き満貫ツモでトップになるものの、堂岐が伏せられる点数になったので、チャンスはこの局1回だけだろう。
運命の1本場

本田にこれ以上ない手が入った。
配牌で既にイーシャンテンだ。
ドラが1枚あるので、リーチしてツモればトップ。
コナミとのトップ・ラスを決めることができる。


本田は、3巡目に切られたをポン。
門前での逆転を狙わず、2着を堅く持ち帰る道を選んだ。


他家のテンパイを入れさせる暇もなく、あっさりと500-1,000をツモ。
本田2着、寿人4着での終局となった。
結果としてはライバルのコナミと40ポイント近く差を付けることに成功した訳だが、オーラスでの鳴き選択は、チーム内でも意見の分かれる非常に難しい選択だったようだ。
出典:TEAM雷電【公式】YouTube【控え室トーク】Mリーグ2024-25 4/28(月) TEAM雷電SF9日目
コナミと雷電の差は38.4ポイント。コナミは明日の2戦で少なくとも1回はトップを取る必要がある。
ただ、本田がトップを取った場合、その差は約80ポイントになっており、1回のトップでは足りず2連勝条件とかなり厳しい条件を突きつけられた可能性がある。
ただ、本田がトップを目指している間に寿人に満貫を作られて決められるのは最悪で、その場合逆に約64ポイント差をつけられていたケースも考えうる。
この試合で決めに行くのか、リスクを最小限に抑えるのか非常に難しいが、とにもかくにも2チームの勝利条件は出そろった。
厳しい状況だった雷電が奇跡の4位逆転を見せたように、残り4試合、まだ結末は誰も予測できない。
あとはこの条件下で魅せてくれる、最高の闘牌に、最後まで期待したい。
日本プロ麻雀連盟所属プロ。株式会社AllRuns代表取締役社長。業界を様々なやり方で盛り上げていくために日々奮闘中。Mリーグ観戦記ライター2年目。常に前のめりな執筆を心がけています(怒られない範囲で)。Twitterをフォローしてもらえると励みになります。
Twitter:@EzakiShinnosuke