「タカキタカキタカキ!」コメント欄が大興奮!セガサミーフェニックス 浅井堂岐が決めた「俺達のアガリ」【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 10/9 第2試合(麻雀チャンネル)】担当記者 ゆうせー

それならば、リーチをかけたら倍満まで見える、メンホンチートイツを狙った形だ。

ただ、メンホンチートイツにするには、材料が足りないのがネックだ。これからどれだけ引いてくるかは分からないし、孤立牌を重ねていったり、単騎で待たねばならなかったりと、苦しいことも多い。

ならば、試合後に堂岐が言っていたように、すでに材料が揃っているホンイツトイトイで動いていく方が、機動力もあって良いように感じる。

【西】【中】も、相手の手の入り具合によっては、要らなければ打たれる牌だ。リャンメンを払っている間に「今のうち」と先んじて場に放たれるケースも存在する。

と、振り返った際には、少し心残りがあったかもしれない堂岐だが、この後に「技術の光る選択」を見せてくれた。

【6ピン】【7ピン】と落としていった堂岐は、【4ソウ】を切ったあと、

ここで「【3ソウ】を打たずに」【8ソウ】をツモ切ったのだ。

【3ソウ】まで河に並べて、リャンメン落としを2つ続けて見せると、「堂岐はどこでメンツを作るんだ?」という疑問が他家に浮かぶ。

すると、「堂岐は、真っ直ぐにリーチを狙う進行をしていないのでは?」と他家に読まれてしまい、七対子をはじめ、極端な手と推測されてしまう可能性が出てくるのだ。ホンイツも、ひとつの候補になろう。その場合に、他家は自由に打牌選択が出来ることになる。

一方で、【3ソウ】を打たなかった場合はどうだろうか?

この場合、堂岐の手は「もうリャンメンが捨てられてきた、形のいいメンツ手である」という雰囲気の河となる。

実際に、

このドラをツモって、打牌精査に時間をかけた、仲林の視点を見てみると、

こんな感じだ。黄色の牌がツモ切り、白色の牌が手出しを示している。

下家にいる堂岐の河には、迫力がある。

【6ピン】【7ピン】のリャンメン落としの後に、手出しで【4ソウ】

リーチを狙ったメンツ手を組んでいるのなら、好形ターツを落としていることから、愚形ブロックが残っている可能性は低いように見える。

また、ターツ選択が入っている時点で、相当テンパイに近いように見える。ヘタをすると、打【4ソウ】ダマテンが入った可能性すらあろう。

ピンズの下(数字の小さい方)、【4ソウ】の周り、ドラ【5マン】の関連ブロック、このあたりが受けとしてはありそうに見えるが、いずれにせよ他家は、

「堂岐を無視出来ない」

と考えそうだ。

それもあってか、仲林は、

残り1枚しかない【南】でのシャンポンリーチルートを断ち、数牌を横に伸ばしての好形テンパイを狙ったのではないだろうか。

堂岐から先制リーチが入ったときに、ピンフをつけてダマテンに構えたい意図もあろう。また、ここから【南】を打っても、ピンズが堂岐に打てるので守備的な不安は少ない。

打牌後に仲林は、

堂岐の河に視線を送っていた。

その後、

安全牌候補に見える【9ソウ】を手出しし、更にはまた手から【2ピン】を打つ。

このあたりの打牌も、堂岐が「自分の手への警戒を解かれないように」チョイスしている。

このあと一馬は、

このイーシャンテンから、

連続形を壊して、【8ソウ】を打った。

これは、上家にいる堂岐の現物だ。

自分の手格好としてはマンズのカンチャンを払いたいところだが、いずれも堂岐には通っていない。

一馬自身の手にドラがないことからも、丁寧に安全なルートを選んだのだろう。

仲林や一馬の選択は、試合を見ていて「なんでかな?」と感じた方も多いと思うが、堂岐が【3ソウ】を見せずに、河で演出した影響が大きいのではないだろうか。

この局は、

全員ノーテン。

無傷で親が流れるのなら、堂岐にとっても決して悪くない展開だ。

さらに、南1局3本場も、リーチを打った堂岐の一人テンパイで流局。

少しずつ他家と差を広げていく中で、南2局4本場

中盤に、仲林からリーチがかかる。

堂岐は、

仲林から出た【8マン】をチーして、

【2ピン】でテンパイにとった。

仲林に放銃してもトップのまま局が進むので悪くはない。通っていない牌も多いので、勝負を挑んだ格好だ。

このあとスジの【8ソウ】を打ったあと、

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