3局連続で積み重ねた1500点の和了はこのためにあったのだと言わんばかりのリーチ。本田が試合を決めにいく。
そして、
ツモ。
4300オールの和了で、東場につづき南場でも大きな加点を決めた。
その後、4本場では渋川がチンイツを決めて3400-6400をアガるも、
本田が大量加点を活かしてトップの座を守り抜いた。
麻雀は、人生に似ている
麻雀は、よく人生に例えられる。
かくいう私も、麻雀という競技がもつ哲学的な一面に惹かれた一人だ。
開けた手牌は、その場限り。飛び抜けて良いときもあれば、失望するほど悪いときもある。
和了にむかって進む道中は、選択の連続だ。なんとなく選んだ一打が良い結果に転じることもあれば、限りなく綿密な思考で選んだ牌が、簡単に裏目に出ることもある。
運の要素も相まって、なにかと「うまくいかない」麻雀は、多くの人を惹きつけてやまない。
本田が見せたこの日の麻雀にも、普段の生活に通じるものを感じた。
南2局で役牌のトイツを抱えた中で、本田は無理して大きな和了を狙うことなく、小さい和了をコツコツ積み重ねる道を選んだ。その先に待っていたのが4300オールの和了である。
日常生活や仕事で「大きなチャンス」に巡り会うことはそう多くない。是が非でもものにしたいような機会はそう簡単に訪れないし、その事実にどうしても焦ってしまうこともある。
そんなとき、まずは目の前にある小さなことから取り組んでみることが大切なのではないだろうか。いきなり飛躍して大きな結果を得ようとするのではなく、小さな成果の積み重ねが、大きな結果への近道につながっているかもしれない。
身の回りで起こるいろいろなことに振り回されてしまいがちな毎日だが、まずは明日、そのまた次の日、と少しずつでも頑張ってみようかな、と思わせてくれた金曜日の夜だった。
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虫かご
鹿児島県出身、東京都在住の25歳。本業である新聞記者の傍ら、ライター業に励む。noteも不定期で更新中。好きな麻雀プロは堀慎吾選手。行きつけの雀荘は浅草橋・新時代。
X:@mushikagokun














