満貫クラスのド派手な応酬!
定めの神、
朱きヴァルキュリアが決めた
覚悟と運命
文・増田隆一【代打ライター】2022年11月14日
10月に開幕したばかりと思っていたMリーグだが、レギュラーシーズンは各チーム94試合を戦うので、早くも1/4が経過したことになる。
たかが1/4、されど1/4。
今日のメンバーだと、萩原、近藤がここまでノートップ、堀も去年の快進撃と実力を考えれば不満の残る成績、伊達だけが今シーズンも順調にプラスを伸ばしている。
どんな実力者であっても、シーズンを通してトップばかり取れるゲームではないことは承知の上だが、やはり現在までノートップの選手は浮上の1つのキッカケにするためにも、トップを取りたい所であろう。
第1試合
東家 伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
南家 近藤誠一(セガサミーフェニックス)
西家 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
北家 萩原聖人(TEAM雷電)
さて、1ヶ月ぶりの登場となった萩原がまずは「らしい」所を魅せる。
東1局
345の三色を「落とさない」構えで狙い通りのリーチ。
リーチを受けた堀の選択。
①現物のを抜いて、タンピン赤ドラの満貫テンパイならを勝負
② 現物のを抜いて、保留し引きなら現物の)と雀頭を振り替える
③筋の、1巡目の、3巡目の早切りのワンチャンスを頼りに外し
パターンはあるものの、現実的には堀が選んだ①の選択、巡目が進めば②に移行が普通だと思う。
ここに近藤も参戦。
近藤自身も上がれる自信がある訳ではないだろうが、上がれば満貫以上。今日はアグレッシブに行くぞと言うメッセージのようなリーチ。
そして堀。
をツモってテンパイ。ここで捨て牌を見て欲しい。
先ほどの打ちの後に、上家からチーテンが取れるが打たれていることが分かるだろう。
自身の目から8枚目のが危険なことは百も承知。満貫以上の打点がなければ見合わないとの判断はさすがのバランスだが、結果は裏ドラも乗って満貫の放銃となってしまった。
東2局、今度は好調を維持している伊達が魅せる。
萩原の仕掛けに速度合わせでポンをする打ち手もいるだろうが、「萩原さんの仕掛けは遠いなら高いでしょ。ある程度の打点がなければ押し返さないよ」とばかりにスルー。
そして雀頭をに振り替えてを落としていく。これがファインプレー。
近藤リーチの当たり牌、を3枚使いで放銃回避。そして追っかけリーチ。
2軒リーチに萩原のドラポンと場面が沸騰するも、萩原の手元にが。リーチ赤赤裏ドラ3の12000点の放銃となってしまった。
その萩原が親で満貫テンパイしていた堀から5200をアガって東4局。
萩原のリーチを受けた堀の手。現物はドラののみ。ネックは残っているものの、満貫クラスの打点は見込める手。
さて、何を切る?
もちろんストレートなのは、完全に止めるならなのだが、それだと後が続かない。
堀の選択は打。のワンチャンスで1枚通れば次もで降り切れる。
攻守兼用の1打だが、親のドラ切りリーチには宣言牌のまたぎ筋。放銃すればある程度の打点は覚悟ではなかなか打てる牌ではない。
結果は降りに回り、近藤が500-1000で捌いたのだが、は萩原のリーチの当たり牌。
堀の確かな実力を見た1局であった。
しかしながら、悪い日は悪い選択を選んでしまうのが麻雀。
南1局、堀がこの手に。
ドラ3赤でタンヤオ、上家から出たは当然のチー。さて、何を切る?
堀の選択は切り。
親の伊達、南家の近藤の捨て牌にはがあるので若干の安全度なのか、の形をを見せないことで瞬間、が読み筋に入ることを狙ったのか(の形など)、これは本人にしか分からない。
萩原にチーテン(役ありに変化)が入り、親の伊達にもテンパイが入りリーチ。