定めの神、 朱きヴァルキュリアが決めた 覚悟と運命【Mリーグ2022-23観戦記11/14】担当記者:増田隆一

4メンチャンの満貫なら当然降りはないので放銃は致し方ないのだが、【6マン】を選択していれば、萩原の仕掛けは入らず、伊達のリーチもテンパイ牌が【9ソウ】ではなく【8マン】で下記の形になっていた。

【2マン】【3マン】【4マン】【8マン】【8マン】【5ピン】【6ピン】【7ピン】【5ソウ】【6ソウ】【7ソウ】【8ソウ】【9ソウ】

たった一牌の後先で12000放銃と言う結果を見ると本当に残酷なゲームだと思うが、良い日も悪い日も皆にやってくる。

打ち手は最善手を打ち続けるしかないのだ。

南1局1本場は近藤が萩原から満貫をアガり、迎えた南2局の近藤の親番は堀の満貫ツモ。

そして南3局は萩原の満貫ツモ。

オーラスを迎えて得点状況は以下。

近藤がトップになるには伊達からハネマン、ツモは倍満。ただし、萩原と7800点差なので、状況次第では2着キープで折り合いをつけるか?

先手は伊達。当然のチーテンでこの形。

そして七対子赤のテンパイをしていた近藤に一枚切れの【西】がやって来た。

①近藤の捨て牌が強く、タンヤオと思われる伊達は降り切るのが難しそうに見え、【西】くらいなら出る可能性がある。

②一発か裏ドラがあればハネマン直撃でトップになれる。

③現状でも満貫を打てば3着落ちするのでリーチ棒を出すことで条件が変化しない。

やっぱりリーチを打ちそうな局面ではあるが、着アップから素点回復にシフトチェンジした堀からすぐに追っかけリーチ。

これを近藤が一発で掴み満貫放銃で3着落ち。今日も近藤の初日は出なかった。

伊達のバランスは見事だったし、萩原の手組み、近藤のアグレッシブなプレー、堀の技術と満貫クラスの応酬も含めて実に面白い対局だった。

たかが1/4、されど1/4。

まだまだ明日もシーズンは続いて行く。書き手としてではなく、1麻雀ファンとしてまた熱い対局を期待したい。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀新刊&おすすめ/