永井孝典を止めろ！狩る側へと変貌した東城りお【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/7 第2試合（麻雀LIVEチャンネル）】担当記者 小林正和

ド終盤のドド終盤にやってきたのは通ってないだったのである。

通っていない筋だけで見れば、候補は、、 の三択。

…なのだが、すでにが４枚見えているため、実質的にはかの二択に絞られてる。

つまり、ここでの選択は行くか行かないかのどっちかだけだ。

「細かく言うとね、が４枚見えてるからカンチャン待ちの無いの方が通しやすいんです。でも、このリーチの時って既にが２枚切れでしょ。そうなるとカンみたいな“愚形”の可能性も低いよね。となると、いわゆる本来なら溢れない方の牌、つまりを切って放銃した時のメンタルダメージの方がデカいわけで…。」

と語り

ここも“らしく”叩きる！
しかし…

高宮まり
「ロンッ！！」

そして、開かれる手牌。その待ちはのリャンメン待ち…

ではなく“愚形”のカンであった。

その時の。
優のほんの一瞬だけ揺れた表情が印象的だった。
──何かを思い出すような、そんな顔つき。

もしかしたら。あの時、自分が食らった

何かを思い出したのかもしれない。

（今の優を止めるには“これ”しかないわ。）

そんな心の声が聞こえてきそうだ。

打点もない、形も美しくない、でも数字では計れない、理屈では語れないもの。受け継がれた伝家の宝刀「ガラクタリーチ」を発動させたのであった。

東城りお、迷いなき選択

優の連荘を止め、卓上の温度が一度落ち着いた南場。ここから流れを引き寄せたのが

東城りおだった。

南2局4本場

手牌はピンズに寄り、ホンイツへとまっすぐ向かう構えでをポン。

そして、続くもチーだ。
──しかし、ここで分岐が訪れる。どう鳴くか！？ だ。

選んだのは リャンメンでチーすること。残った形はつまりポンの未来をしっかり描いた手組みである。もし、カンチャンで鳴いた時はの中ぶくれ形になっていた。

どちらもありそうな選択。決め手となったのは巡目の浅さだろう。端っこの牌は比較的序盤に放たれやすいのだ。

実際、その数巡後──
狙い通りのがこぼれると迷いなくポン。

残った待ちはのリャンメン待ちだ。もし、あの瞬間カンンチャンでチーしていたなら、ここで単騎になっていた局面。

この後、すぐに永井からリーチが入り、一触即発のムードに。しかし、場にそっと落ちたのは永井の現物だ。

こうして、あっという間の満貫成就で点差は一気に縮まり、東城が優の背中を追いかける展開に。

そして迎えた、南4局。

「ロンッ！！」
・ホンイツ・赤
12,000

東城りお、優からの直撃。

気がつけば、卓上の主導権は、彼女の手の中に吸い込まれていた。この一撃が狼煙となり、チームに大きなポイントをもたらす。

そして、自身の３連勝となる“勝利の雄叫び🐺”をあげたのであった。

チームは昨季のような苦しさも、迷いも、もうない。追うのではなく、掴みにいく側へ。