同じ月を見ている【Mリーグ2022-23観戦記11/8】担当記者:越野智紀

同じ月を見ている

文・越野智紀【火曜担当ライター】2022年 11月 8日

第2試合
東家:東城りお(セガサミーフェニックス)
南家:二階堂亜樹(EX風林火山)
西家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家:松本吉弘(渋谷ABEMAS)

昨シーズンは頻繁に替わる奇抜な髪型でも楽しませてくれた東城りお選手。

約3週間ぶりとなった今シーズンの4試合目では

落ち着いた黒髪で登場しました。

東1局

親番スタートの東城選手は集中した表情で卓に着くと、普段通りに誰の動きも無い序盤は真っ直ぐと手を進めていきます。

まずは軽めの分岐点。
【7ソウ】は2枚切れ。
ここで【8ソウ】を切って【5ピン】【7ピン】引きに備えながら發のポンテンは取る進路も考えられましたが、一手先の良形変化よりも現状の受け入れ枚数を優先させるのが東城選手の基本戦略なので【6ピン】はツモ切り。

裏目となるドラの【7ピン】を引いてしまうも、まだ誰にも動きが無いと割り切ってツモ切っていきます。
この試合も自分の信じる道を走る東城選手。

その真っ直ぐ開けた道を塞ぎに現れた寿人選手は

ドラをポンして【白】バックorトイトイの仕掛けを入れ、東城選手の進行に待ったをかけます。

すぐに【白】を掴んで、少し重めの分岐点がきた東城選手でしたが…

【6ピン】【9ピン】の切り順で手出しした後の【7ピン】ポンは相当重要な情報で、【6ピン】【7ピン】【7ピン】【9ピン】からの【6ピン】切りはトイトイか途中まで789の三色を見ていた可能性が高そう。タンヤオには見えない。789の三色なら【9ピン】切りのところで役牌が暗刻になった可能性が高く、場に見えていない役牌は【白】だけで【4マン】雀頭の【6マン】【9マン】あたりが本命。トイトイなら場に見えてなく東城選手の手にトイツ以上でない【4マン】【5マン】【7マン】【8マン】【3ピン】【5ソウ】【白】の7種の中から4種がトイツ以上で入っていて、【7ピン】ポンの時に捨てられた【2マン】切りが序盤に【1マン】も切られていることから【4マン】は相当トイツでありそう。トイトイならテンパイかイーシャンテン。それ以外だと遠くにチートイツが見えたバラバラの手。安全度の関係で【6ピン】より【9ピン】を残していて、ドラが出たのでブラフで仕掛けて見ましたというパターンだが寿人選手はそういったブラフが少な…)

すっと切りました。
※上記の()内の麻雀のことが書いてあるっぽい部分は読み飛ばしても問題無いです。

この【白】を当然ポンした寿人選手。
トイトイには受けず、【6マン】【9マン】のリャンメンテンパイを選択します。

危険すぎる2フーロにちょっと参っちゃった人々でしたが「真っ直ぐ行く姿勢はみんなに見せたい」という気持ちで試合に臨んでいた東城選手は

テンパイするやリーチでの勝負。

結果は流局で終わったものの、【7ピン】【白】と押してからの手牌を確認した同卓者には

「今日の東城さんはいつにも増して強気だな」という印象が残ったことでしょう。

その後、実況の松嶋さんが発した「わたし平和主義だけどって思ってる人は一杯いると思うんですよ」という言葉が伏線になったか、突如として始まる平和ラッシュ。

松本選手のリーチ・一発ツモ・タンヤオ・平和・赤を皮切りに

寿人選手のリーチ・平和・一盃口・赤。

東城選手にもリーチ・ツモ・平和・赤・ドラ・裏が飛び出して

再び寿人選手に戻ってきてリーチ・ツモ・平和・赤2・ドラと大物手の応酬。

全員からハネマンをツモられた亜樹選手にもやっと順番が回ってきましたが

リーチ・ツモ・平和・ドラ無し・赤無し・裏無し。

ドラは恋人の看板を今日限り降ろしてもらうことになりそうな700・1,300で、割りに合わない平和の殴り合いに強制参加させられてしまいました。

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