国士無双、大逆転── 「2025年3月27日」それは Mリーグ史に刻まれた、名勝負の日付【Mリーグ2024-25観戦記 3/27 第2試合】担当記者 ゆうせー 松ヶ瀬隆弥 vs 白鳥翔 vs 堀慎吾 vs 園田賢

国士無双、大逆転──
「2025年3月27日」それは
Mリーグ史に刻まれた、
名勝負の日付

文・ゆうせー【木曜担当ライター】2025年3月27日

第2試合

東家:松ヶ瀬隆弥EX風林火山
南家:白鳥翔渋谷ABEMAS
西家:堀慎吾KADOKAWAサクラナイツ
北家:園田賢赤坂ドリブンズ

赤坂ドリブンズ渋谷ABEMASKADOKAWAサクラナイツEX風林火山

4チームにとってのレギュラーシーズン最終戦。

セミファイナル進出は、6位まで。

東場は淡々と進んだ。

だが今思えば、その静けさは、南場に吹き荒れた嵐の予兆だったのかもしれない。

南1局

「カン」

親番の松ヶ瀬は、持ってきた【7ソウ】を即座にカンした。

新ドラは、

2枚待ちの【3ピン】

これで、タンヤオドラ4赤赤、18000のテンパイだ。

このとき、待ちの【3ソウ】【6ソウ】が、今にも溢れ出しそうな選手がいた。

白鳥だ。

河を見ると、

【2ソウ】が3枚も出ている。

【7ソウ】もカンをされて、この世から消え失せてしまった。

松ヶ瀬の河も薄く、456の三色を見るなら、ここで打【3ソウ】か…

張り詰めた空気の中で、実況 小林未沙の声が響く。

小林「震える息を吐いた白鳥…!」

決意とともに、白鳥が打ち出した牌は、

【6ピン】だった。

ドラが【3ピン】なので、【4ピン】【5ピン】のリャンメンで当たる分には、【6ピン】なら安くつくというのが大きいだろう。もちろん、松ヶ瀬がノーテンである可能性も考えての打牌だ。

【1ピン】を消費すると後が続かないので、手格好をキープしつつ、リスクを前倒しにした形である。

ここでの勇気が、

【6ソウ】を重ねたあとでの、

先に通した【6ピン】と、そしてノーチャンスの【7ピン】を払いきってのタンヤオテンパイへと繋がっていくのだから、

麻雀は面白い。

思えば、このように「見合う」と白鳥が判断したときにスレスレのところを通し、その後も牌の寄り方次第でしぶとく勝負をしていく、そんなシーンが今季は非常に多かったように感じる。

次の局、余勢を駆って、

白鳥は満貫をツモアガる。

EX風林火山の最後の親が落ち、2024-2025シーズンの敗退がここで決まってしまった。

南2局は、

対面にいる松ヶ瀬のツモ切りリーチに、

イーペーコー目を残しながら、テンパイを外した堀が、

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