黄金の左腕が帰ってきた! 打牌で夢を見せてくれる男 近藤誠一 復活の一勝!【Mリーグ2022-23観戦記 2/2】担当記者:ゆうせー

黄金の左腕が帰ってきた!
打牌で夢を見せてくれる男
近藤誠一
復活の一勝!

文・ゆうせー【木曜担当ライター】2023年2月2日

第1試合

東家:二階堂亜樹EX風林火山
南家:瑞原明奈U-NEXT Pirates
西家:近藤誠一セガサミーフェニックス
北家:瀬戸熊直樹TEAM RAIDEN / 雷電)

解説 竹内元太  実況 日吉辰哉

東2局、近藤が、

瀬戸熊のリーチをかいくぐって、【發】ホンイツドラ、2000-4000のツモアガリを決める。

この手は1巡目の【8ソウ】ポンから仕掛け始めているのだが、

近藤は、

この形から動き出したのであった。

描く夢は緑一色。第二本線はホンイツ

ここから最終形をイメージ出来るのが、近藤の強みだ。

この日Mリーグ初解説だった竹内が、面白いことを話してくれていた。

竹内「近藤さんの手牌なんて、ドラ2枚使えますからね」

なるほど、【6ソウ】が対子で入っているので、

【2マン】【3マン】【4マン】【5マン】【6マン】【7マン】【6ピン】【6ピン】【5ソウ】【5ソウ】【6ソウ】【6ソウ】【7ソウ】

こういった最終形も見据えながら、近藤は手を進めているのだろう。親番ということもあるが、ストレートに切り出しているのにも納得がいく。

この局に飛び出していた、

日吉「ドラが【5ソウ】で…」

竹内「ウッソ(嘘)ーー!!??」

というギャグが面白いかどうかは皆様にゆだねるとして、非常に興味深い視点からの解説だった。

近藤の手順もそうだが、この試合は「見えないものを見ようとして、どう読んで戦うか」がポイントだった。

東4は、

6巡目に【2ピン】を手出しした瀬戸熊が、

中盤に【7ピン】をチーして、打【5ピン】とする。

さらに、

瀬戸熊は【南】をポンして、打【東】

これを受けた瑞原、

持ってきた【1ピン】に違和感を覚え、手を止める。

立体図を見てみよう。(黒の牌は鳴かれた牌です。)

瑞原が少し前に切った【1ピン】を瀬戸熊がポンしていないので、考えるのは「【2ピン】【3ピン】リャンメンターツを使った持ちで瀬戸熊がテンパイをしているかどうか」だ。

【1ピン】【2ピン】【3ピン】持ちで当たるなら、瀬戸熊は少なくとも【2ピン】【2ピン】【3ピン】【5ピン】【8ピン】【9ピン】【南】【南】と持っている状態から【5ピン】ではなく先に【2ピン】を切って、仕掛けを進めている。
他の牌との組み合わせで、こういった進行になる手格好があるかを精査しないといけないわけだ。

【1マン】【7マン】を切って【5ピン】を引っ張っていることから、チャンタの可能性は薄いと見てホンイツ主体で考えると、

【2ピン】【2ピン】【3ピン】【5ピン】【6ピン】【7ピン】【8ピン】【8ピン】【9ピン】【東】【南】【南】【西】【西】

から打【2ピン】としたパターンなどを潰し切ることは出来ない。

それでもパターンが少ないので、【1ピン】は押してもいい牌ではあろう。

ただ、自分の手が安い。また、瑞原は【5ピン】を通されてしまったので、大本線と読まれてしまう非常に弱い【3ピン】【6ピン】が待ちとなっている。

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