主役であり続けた敗者、園田賢【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 12/4 第1試合(麻雀LIVEチャンネル)】担当記者 喜多剛士

だがその直後、最後の【中】が場に放たれ、園田がポン。【2マン】を切って【3マン】【5ソウ】のシャンポンテンパイに構え直す。

そして、園田がノータイムで放った【4ピン】が、寿人への放銃となった。リーチ・ピンフ・赤・ドラ・裏で8000のアガリ。

寿人は4巡目に【5ピン】【6ピン】【6ピン】【8ピン】の形から【8ピン】【6ピン】とカンチャンを整理。その最中に【8ピン】を引いて手出しで河が【8ピン】【6ピン】【8ピン】となる。この序盤の河から【4ピン】【7ピン】待ちを否定する形に見え、さらに【1ピン】も通っていたことで、【1ピン】【4ピン】のリャンメンも消えて、【4ピン】の安全度は高く映る河となった。テンパイしていたこともあり、さすがの園田も止まらなかった。

 

東4局

東4局、またしても寿人が魅せる。ネックだった部分を引き入れ、リャンメン待ちのテンパイ。 迷いなくリーチを宣言すると一発で【3ピン】をツモ。リーチ・ツモ・一発・赤・ドラ・裏の3000-6000が炸裂。

東場は、倍満・満貫満貫跳満と高打点の応酬。激しく火花が散る、乱打戦の様相を呈してきた。

 

南2局

南1局、元太の親番を園田が500-1000で軽く流す。 迎えた南2局、寿人と松本が激しくトップを争い、 一方で園田と元太による3着争いもヒートアップしていく。

園田に【發】のトイツと赤・ドラが揃った勝負手が入る。

早々に【發】が場に放たれるが、ここはスルー。【發】をポンすれば3900が見える形だったが、打点を求めて見送る。

【發】を雀頭にすればピンフタンヤオが消え、跳満は遠のく。 それを嫌い、【發】を外してリャンシャンテンに戻してでも高打点を追う。

そして【3マン】を引き入れてリーチを宣言。 待ちは【1マン】【4マン】、山に3枚。

なかなかツモれず流局も見えてきた終盤、ついに【1マン】をツモ。リーチ・ツモ・ピンフ・赤・ドラの8000

園田が意思ある選択で勝負手をものにし、トップ争いの舞台に並び立つ。

ただ、【發】を雀頭にして真っすぐ進めていれば【發】が裏ドラとなって跳満。そんな巡り合わせの不運さもまた、どこか園田らしい。

 

南3局

南3局も、3人テンパイの激しい攻防の末に流局。 その中で、ただ一人ノーテンとなったのは元太。 ここまで終始劣勢を強いられ、苦しい展開が続いている。

 

南3局1本場

親の松本は索子のホンイツも見える手牌だったが、發を鳴いても7700止まり。一方で、【赤5ピン】にドラ【3ピン】がくっつけば同等の打点が見込めるうえ、親番であることを活かして先制リーチを打てる価値を重視。ここは一旦【6ソウ】を外し、ホンイツに固執せず柔軟な構えを取った。

4巡目、松本が【西】を暗槓。新ドラは【3マン】

そして【2マン】を引き入れ、リーチを宣言。リーチ・ドラで出アガリは70符、6800点から。 裏ドラ次第では満貫にも届く勝負手となり、トップ争いの行方を左右する局面に。

その直後、園田が松本のアタリ牌である【5ソウ】を引く。一旦【5ソウ】を残して【4マン】のワンチャンスで【2マン】を切りイーシャンテンで粘る。

そして園田がカンチャンのドラ【3ピン】をツモ。押し出されるように【5ソウ】を切ると、これが松本への放銃に。

松本のアガリは、リーチ・ドラ・裏2の12000。園田にとっては勝負手が痛恨の放銃となり、 松本はこの一撃でトップを抜ける大きなアガリをものにした。

 

南4局4本場

流局を挟み、迎えたオーラス・南4局4本場。 トップは松本。竹内と園田の点差はわずか3200点。だが、4本場で300-500が700-900で同点に並ぶ僅差の争い。

4者の手が重たい中、先に動いたのは元太。カンチャンの【6ピン】を引き入れてイーシャンテンに。ここで【赤5マン】を放ち、目一杯の構えを取る。とにかくテンパイしてリーチを打てば、500-1000のツモでも逆転可能。その一心で、攻めの姿勢を崩さなかった。

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